個性豊かな作品約30点が展示されている山下早紀さん（右）のイラスト展＝3日、鹿児島県奄美市名瀬

　鹿児島市在住で奄美大島2世のイラストレーター山下早紀さん（26）の個展が、奄美市名瀬のアマホームPLAZA（市民交流センター）で開かれている。子どもの頃からよく訪れたコンサートの様子を描いた「オーケストラ」など、日常で楽しいと感じた場面をカラーペンできめ細やかに描いた作品約30点を展示。来場者を楽しませている。7日まで。

子どもの頃に鑑賞した記憶を基に描いた「オーケストラ」

　個展の開催は、奄美市名瀬出身の母早穂子さん（57）が同施設で昨年12月にピアノのリサイタルを開いた縁で実現。 　早紀さんは幼い頃に絵を描き始め、専門学校を卒業後プロとして活動を開始。現在は自身のブランドを立ち上げている。20歳の時には、新進気鋭のアーティストとしてテレビで特集番組も組まれた。 　奄美での個展は初めて。長崎ハウステンボスのアーケードに連なる傘と行き交う人々を描いた「アンブレラスカイ」や、子どもたちが問題を解いたり先生が採点したりする様子が描かれた「学習塾」など、どの作品も人物の動きや風景がきめ細やかに表現され、独特な画風をつくっている。 　来場した奄美市名瀬の60代女性の2人は「感動した。観察力が素晴らしい。見ていて飽きない」「配色も楽しくてポップ」と感想を語った。