大阪市交通局のクイズラリーで知る市バスめぐりの楽しさ
大阪市交通局のクイズラリーで知る市バスめぐりの楽しさ THEPAGE大阪
長かった夏休みが終わった。子供たちは今年も楽しい思い出はいっぱい作れただろうか。夏休み後半になると「たまった宿題を片付けるので精一杯、もう遊んでいるヒマなんかない!」という子ども達でも、ちょっとの時間で気軽に楽しめる小学生向けのクイズラリーを、大阪市交通局が開催していた。市バスを使ったこのクイズラリーを実際に挑戦してみたところ、大阪市民など利用者にとっては、ごく身近なバスだが、改めてゆったり乗ってみるとバスならではの街めぐりや楽しさを発見できることを改めて知ることができた。
「井高野コース」にチャレンジ
大阪市交通局の「夏休み市バスクイズラリー」は、7つある市バスの営業所それぞれでコースが設定されている。1つのコースにはポイントとなるバス停が5か所あり、停留所に掲示されたクイズを解いてキーワードを集めると、コースに応じた缶バッジが全員にプレゼントされるのだ。 試しに「井高野コース」にチャレンジしてみた。大阪駅前のバス乗り場から、まずは1か所目のポイントとなる天神橋6丁目バス停へ。バスを降りると、停留所のポールに問題が掲示されていた。 クイズを解き、キーワードをメモしたら次のバス停へ。5つのバス停を回ってキーワードが揃ったらクリアだ。集めたキーワードと必要事項を応募用紙に書き、官製はがき等に貼り付けて郵送すれば、後日缶バッジが送られてくる。もらえる缶バッジはコースごとに違うほか、全7コースを制覇するとスペシャルバッジもゲットできる。
「ゼブラ塗装」バス見たらいいことあるかも!?
ところで、スタンプラリーの途中、バスに揺られながら大阪の街をのんびり走っていると、窓の外の景色はなかなか新鮮で楽しかった。例えば「中津コース」では十三大橋を渡ったり(阪急電車と並走するかも?)「井高野コース」では長柄橋で淀川河川敷越しにキタの高層ビル街が一望できる。 普段は地下鉄の移動で景色が見えなかったり、クルマ移動で周りをキョロキョロする余裕がないことも多い。「あっ、こんな所に公園があったんだ」「あの行列のできてるラーメン屋さん、美味しいのかなあ?」など、新たな発見もあった。遠くへお出かけもいいが、たまには近場でこういったプチお出かけもいいのではないだろうか。
もう一つ、ちょっとした情報を。大阪市営バスでは各営業所に1台ずつ、昔のカラーリング「ゼブラ塗装」をラッピングしたバスを走らせている。各営業所で1台だけのため、出会える確率はかなり低いのだが、沿道で見かけたら良いことがあるかも? (文/伊原薫/鉄道ライター) ■伊原薫(いはら・かおる)大阪府生まれ。京都大学大学院・都市交通政策技術者。(一社)交通環境整備ネットワーク会員。グッズ制作やイベント企画から物書き・監修などに取り組む。都市交通政策や鉄道と地域の活性化にも携わっている。好きなものは103系、キハ30、和田岬線、北千住駅の発車メロディ。