祖母が住んでいた家を「相続」しましたが、困っています。田舎なので売れそうにない…何か良いアイデアはないでしょうか?
思い出の家を手放したくない思いから実家を相続したものの、固定資産税や管理費用が負担になっている方も多いでしょう。しかし、田舎の家は売却が難しいものです。 都会と比べて需要が少なく、思ったように売れないといったケースも珍しくありません。そこで本記事では、田舎の家を売る方法について解説します。 ▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
田舎の家を売る方法
田舎の家を売る方法として、以下のようなことが挙げられます。 ・自治体の空き家専門サイトに登録する ・安い価格で売りに出す ・定期的に売却価格を見直す ・お隣の土地所有者に売却を打診する ・自治体に売却する 特に古い家屋は、田舎や限界集落のような場所にあれば売るのが難しいものです。放置していれば固定資産税がかかるうえに家屋の劣化も進んでしまうため、早い段階から対策しておきましょう。本項では田舎の家を売る方法について、それぞれ詳しく解説します。 ■自治体の空き家専門サイトに登録する 地方の家の売却には、自治体が運営する空き家専門サイトの活用が有効です。空き家専門サイトは一般的に「空き家バンク」と呼ばれ、地方移住を検討している人や空き家を探している人にとって重要な情報源です。 無料で登録できることが多く、ほとんどの自治体でリフォーム費用などの補助金や助成金を受け取れるため、ひとまず登録だけでも済ませておくとよいでしょう。 ただし、自治体によっては不動産会社に仲介を依頼するケースもありますが、基本的には個人間の取引になります。トラブルを避けたいなら、不動産業者に仲介を依頼しましょう。 ■安い価格で売りに出す 田舎の物件は、都会の物件を比較して土地や建物の価値が低くなる傾向があります。そのため、利益を重視せず早めに売ってしまいたいなら、相場よりも価格を抑えると早く売れる可能性が高くなります。掘り出し物の物件を探している買い手がいれば、お値打ちな物件として登録すれば高確率でコンタクトがあるでしょう。 土地の価格はある程度相場が決まっていますが、最終的な売値の決定権は所有者にあります。ただし、あまり安すぎると「裏がある」と思われるかもしれません。価格は「相場より若干お得」程度の設定にして、交渉の余地を残しておきましょう。 ■定期的に売却価格を見直す 不動産サイトや空き家バンクに登録しても引き合いがない場合には、売却価格を見直すことも考慮しましょう。住宅の価格は常に変動しているため、市場の動向や周辺地域の成約物件を参考にし、適切な価格を設定し直すことが重要です。 一般的には売り出し価格と成約価格は異なるため、土地や物件の相場ではなく、周囲の売却実績の価格を参考にしたほうがよいでしょう。 ■お隣の土地所有者に売却を打診する 隣接する土地の所有者に、売却を打診するのも一つの手です。隣の土地と合わせれば利用価値が高まり、購入を検討してもらいやすくなることがあります。特に近隣が農地や商業施設に近い場合、事業地の拡大用に購入してもらえるかもしれません。 また、近所の知り合いや友人に売却したい家があると相談するのもおすすめです。知人経由で空き家を欲しがる人が現れるかもしれないため、知り合いのネットワークは積極的に活用しましょう。 ■自治体に売却する 自治体には「公有地拡大推進法」という制度があり、公共事業用地として空き家の土地を買い取ってもらえることもあります。基本的には自治体の需要とマッチしていなければなりませんが、少しでも売却の可能性を高められるなら相談してもよいでしょう。 ■不動産業者に買い取ってもらう どうしても買い手がつかない場合、不動産業者に相談して空き家の買い取りサービスを利用しましょう。売却価格は下がってしまいますが、毎年の固定資産税や管理費用を払わずに済みます。ただし、田舎の物件だと0円の値段をつけられてしまう可能性もあるため、過度な期待は禁物です。
賃貸物件や農業地として活用する手段もある
空き家の売却が難しい場合には、リノベーションして賃貸物件として貸し出ししたり、さら地にして農業用地として活用したりする方法もあります。 空き家は一度売却すると所有権を失ってしまうため、売却以外の選択肢も考慮するとよいでしょう。ただし、放置すれば住宅の価値は徐々に下がるため、早めの対応を心掛けてください。 出典 国土交通省 公有地の拡大の推進に関する法律の規定に基づく土地の先買い制度 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部