富山一3年ぶりV 秋季県高校野球大会 富山北部に15-1 第3代表は高岡一
第77回秋季県高校野球大会最終日(29日・富山市民球場)決勝で富山一が富山北部に15―1で圧勝し、3年ぶり8度目の優勝を果たした。3位決定戦は高岡一が砺波を7―1で下し、第3代表として2季ぶり26度目の北信越大会出場を決めた。北信越大会は金沢市の石川県立野球場を主会場に、10月12日に開幕する。 富山一は二回に敵失を絡めて2点を先行した。三回は制球の乱れにつけ込み、押し出し四球や武田煌生(1年)と福田一颯(2年)の2点適時打など打者12人の攻撃で一挙7得点。終わってみれば15安打と暴れた。 高岡一は1―1の同点で迎えた四回、北村匠(2年)の犠飛で猪谷修斗(同)が勝ち越しのホームを踏んだ。エース髙原陽彩(同)は変化球を低めに集め、4安打1失点で完投した。 ●圧倒して勝つ形に 富山一・福田主将 「自分たちの野球できた」 「県で圧倒して勝つ」と言い続けてきた富山一が、決勝の舞台で信念を形にした。福田一颯主将(2年)は「投打でバランスよく自分たちの野球ができた。とてもうれしい」と破顔した。 先発の和泉詩大(同)はテンポ良く投げ、7回を4安打1失点にまとめた。背番号1の岩寺翔義(同)との二枚看板でチームの軸となり、北信越大会へ「自分を貫いて最少失点で抑え、選抜に出場したい」と決勝進出を見据える。 頂点に立った喜びもつかの間、「点数は圧倒したが、細かいミスがあった。まだまだ詰めていかないといけない」と福田。夢の甲子園へ、野口仁監督は「守備のミスを減らし、先手を取りながら勝ちにつなげる」とナインにさらなるステップアップを求めた。 ●試合決める一振り 高岡一・猪谷主将 「4番の仕事」 試合を決めたのは主将の一振りだった。高岡一の猪谷修斗(2年)は1点リードで迎えた五回、2死満塁で2点適時打を放ち、相手の戦意をくじいた。勝利を呼び込み「4番としての仕事をやろうと強い気持ちで臨めた」と力強かった。 打席では力みが出て、一度タイムを取ってリラックス。「いつも通りのスイングをする」と、見逃せばボールの直球を振り抜き「かなり強引だったが、打ちたい気持ちがあった。打てて良かった」とはにかんだ。 村本忠秀監督が「地道にコツコツやる」と信頼を置く主将は、「自分たちは下手なので基本を徹底する」と食事量やトレーニングを見直し、新チームとして体づくりから取り組んだ。 北信越切符をしぶとくつかみ「強いチームとやるのが楽しみ。どれだけ自分たちが成長しているか分かる」と挑戦心を燃やした。 ▽3位決定戦 砺 波000100000|1 高岡一00114010X|7 (砺)松本、大村―嶋倉(高)髙原―亀嶋▽二塁打 吉岡(砺)猪谷(高) ▽決勝 富山一 027012201|15 富山北部000001000|1 (一)和泉、村上、岩寺―福田(北)船屋、石黒、長濱―山岸▽三塁打 花木、和泉、福田(一)▽二塁打 花木、森(一)