遺族「全てを正直に話してほしい」加古川女児殺害事件、17年を経て45歳男を逮捕 元捜査員「初期の方向性が間違っていた…軌道修正できなかった」
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2007年に兵庫県加古川市で小学2年の女の子が殺害された事件で、警察は45歳の男を逮捕しました。 (兵庫県警 柱谷昌彦捜査一課長)「本日午前9時24分、被疑者を殺人罪で通常逮捕しました。被疑者は勝田州彦。男性45歳。当時28歳です」 警察によりますと、殺人の疑いで逮捕された勝田州彦容疑者(45)は2007年10月、兵庫県加古川市で小学2年の鵜瀬柚希さん(当時7)の胸や腹などを刺して殺害した疑いが持たれています。 近所の公園から帰宅した直後に自宅の前で襲われた柚希さん。しかし、物的証拠や目撃情報はなく、のべ5万人以上の警察官が投入されたものの、明確な手がかりを得られないまま17年の月日が流れました。 元捜査員によりますと、柚希さんは刺された直後、駆け付けた救急隊員に「知らない男の人に刺された」などと話していたということですが… (元捜査員)「物証や目撃証言がない中で、いつしか『顔見知りの犯行』という方向に突き進んでしまった。初期の方向性が間違っていたと言わざるを得ない」 元捜査員はMBSの取材に、捜査線上には勝田容疑者の名前がたびたび浮上したものの、決め手を欠き、軌道修正することができなかったと話しました。 その後、兵庫県警は、犯行がよく似た別の事件で服役していた勝田容疑者を任意で聴取。勝田容疑者が柚希さんの事件と、その前年に起きた女児殺人未遂事件について関与を認める供述をしたため捜査が前に進んだのです。柚希さんの事件について勝田容疑者は… (勝田容疑者)「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた。好みの子を見つけて尾行して刺した」 27日、殺人容疑で再逮捕された勝田容疑者。逮捕後の警察の調べに対しては黙秘しているということです。 逮捕を受け、柚希さんの遺族は「私たちにとっては何の区切りでもありません。全てを正直に話してほしい」などとコメントしています。
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