トライトンのアジアクロスカントリーラリーは田口勝彦選手の5位が最上位!首位走行からのリタイヤ!? 三菱社員ドライバーのリザルトは?
2024年8月11日(日)にスタートしたアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2024は、8月17日(土)に2000km超を走行し幕を閉じた。新型トライトンを投入して2年目のチーム三菱ラリーアートは昨年の3位を上回り、先代トライトンで成し遂げた2022年以来の優勝を期したが、マシントラブルにより無念の惜敗となった。 PHOTO:三菱自動車優勝を伺いながらも無念のマシントラブル 【画像】アジアクロスカントリー2024をフィニッシュしたチーム三菱ラリーアート。。 AXCR2024には完全にラリーカーとして開発された3台の2024年仕様とクイックサポートカーとなる市販車ベースの2023年仕様の合計4台を投入し、必勝を期したチーム三菱ラリーアート。AXCR2023で3位、AXCR2022ウィナーでエースのチャヤポン・ヨーター選手が第4レグ終了時点で2位に20分以上の差をつけて快走していたものの、第5レグでマシントラブルにより走行不能に陥り無念のリタイヤとなった。 同じく地元タイのサクチャイ・ハーントラクーン/ジュンポン・ドゥアンティップ組は第1レグで一気に5位に躍り出るも、その後はミスコースとマシントラブルで27位フィニッシュとなった。 2年目の田口勝彦/保井隆宏組がチーム最上位に 2年目の挑戦となった田口勝彦選手はナビゲーション難易度の高いコース設定に手こずりながらも堅実な走りで完走。順位は昨年の8位から5位にアップし、チーム最上位でのフィニッシュとなった。 田口選手は2024年仕様のトライトンについて「高いレベルでパッケージがまとまっており、とにかく乗りやすかった」とかたる一方「昨年より順位が上がったことは良かったが、もっと上を狙える手応えがあっただけに悔しい」と語ると共に「今年の経験をフィードバックして、さらに戦闘力が高まるであろうトライトンでトップに食いつきたい」と、早くも2025年に向けて闘志を漲らせていた。 また、増岡浩チーム三菱ラリーアート総監督は高いレベルにある2024年仕様のトライトンの仕上がりについて、排気量に勝るライバルに対し狙い通りに優れたハンドリングと高い走破性で総合首位を奪うなど満足している一方で、やはり優勝目前にしてマシントラブルでリタイヤしたことについては流石に無念の思いをのぞかせた。 しかし、一方で三菱自動車が長年培ってきた高い悪路走破性を発揮できたことを評価するとともに、参戦した社員ドライバー(小出一登選手)を中心に今回のデータと知見を市販車開発に反映し、"過酷なモータースポーツの現場での経験に導かれたクルマづくり"の新たな1ページにしていくという。 増岡浩チーム総監督は「また2025年に向けて、しっかりと走り込んで完全復活したいと思います。協賛各社からの多大なご支援、世界各地のファンの皆様からの熱いご声援、本当にありがとうございました」と締め括った。 三菱社員期待の星、テストドライバーは24位完走 三菱自動車の社員ドライバーである小出一登選手は、量産車ベースの2023年仕様トライトンをドライブして、スタックやマシントラブルで走行不能になったチームメイトをサポートしつつ完走。今年の難コースを初出場ながらテストドライバーらしい適応能力の高さと安定感で走り抜け24位でフィニッシュした。 「私のトライトンは市販車ベースなのでスーパーセレクト4WD-IIがあり、「4LLc」という岩場のためのモードを使ってチームメイトのクルマを牽引しながら40度近い傾斜を難なく登った時には、トライトンの悪路走破性の高さを改めて実感しました。ドライバーとしてラリーを通じて得たものをっかりとフィードバックし、悪路に強く頼もしい三菱車の開発に繋げていきたいです」 サポートカーのデリカミニはどうなった? 今回はサポートカーとしてチーム三菱ラリーアートカラーに彩られたデリカミニを投入。7月5日~7月7日に開催されたXCRスプリントカップ北海道第3戦「2024 ARK ラリーカムイ」にトライトンで出場した女性ジャーナリスト・竹岡 圭さんがデリ丸と共にこのデリカミニでチームに帯同した。 竹岡さんは自身がドライブしたサポートカーのデリカミニについて「走破性はバッチリで、タイの赤土のオフロードも、ひび割れで穴だらけの舗装路も、頼もしく駆け抜けてくれました」と語った。 また、デリカミニの現地の反応についても「行く先々で大人気で、街で止めれば撮影会が始まり、走行シーンを動画で撮影されることもありました」とその人気ぶりに驚いていたようだ。
MotorFan編集部