【大地震が起きたら】大量に必要になる「必須装備」あなたの家にありますか?
2024年1月1日に発生した能登半島地震から1年が経つ。南海トラフ地震や首都直下地震など巨大地震の脅威も去らぬ中、断片的な防災知識ではなく最先端の科学技術や専門家の知見に基づいた正しい防災知識を身につけたいと考える人も多いのではないだろうか。 本記事では、池上彰総監修『いのちをまもる図鑑』(ダイヤモンド社)で第2章「自然・災害からいのちを守る」の監修を務めた危機管理の専門家・国崎信江氏に「アップデ―トすべき防災知識」を聞いた。 家で過ごす時間が増える年始、防災対策を見直してみては?(取材・構成/杉本透子) 【この記事の画像を見る】 ● トイレの装備が足りないと、たいへんなことになる ――防災グッズのマストアイテムとして、前々回は「ポ―タブル電源」、前回は「応急手当て用品」を挙げていただきました。ほかに優先度の高いモノはありますか? 国崎信江氏(以下、国崎):災害用トイレとトイレットペ―パ―ですね。排泄物の処理ができないと、生活の質が著しく低下しますから。 ――具体的にどれくらいの備えが必要でしょうか。 国崎:『いのちをまもる図鑑』でも紹介していますが、1日5~7回の排泄を想定し、家族の人数×10日分を準備しておくのがおすすめです。4人家族であれば、200~280回分ということになります。 ――結構な回数になりますね。 国崎:自宅であれば便器にポリ袋をかぶせ、即席の災害用トイレにすることもできます。 ● 必ずバッグにも入れておくべきマストアイテムとは? ――外出時のバッグにも備えておいたほうがよいでしょうか? 国崎:そうですね。私は個包装のごく小さな非常用トイレセットを持ち歩いています。前回ご紹介した「止血パッド」「滅菌パッド」「携帯用トイレセット」の3つはどれも軽く小さいのでバッグに入れてもまったく邪魔になりません。 ――先生が普段バッグに入れている防災グッズはほかにどんなものがありますか? 国崎:あとは「モバイルバッテリ―」「ゼリ―飲料」「ヘッドライト」ですね。ヘッドライトは暗いときに両手をフリ―にするために必要なので。毎朝ライトがつくかどうかの点検もしています。軽く小さいものなので、すべてリュックに入れても肩が凝りません。 ※本稿は、『いのちをまもる図鑑』についての書き下ろしインタビュ―記事です。 『いのちをまもる図鑑』第2章監修者 国崎信江(くにざき・のぶえ) 危機管理アドバイザ―。危機管理教育研究所代表 女性として、生活者の視点で防災・防犯・事故防止対策を提唱している。国や自治体の防災関連の委員を歴任。『10才からの防犯・防災』(永岡書店)や『おまもりえほん』(日本図書センタ―)などの監修もつとめる。
国崎信江/杉本透子