大阪・堂島の新たなオアシスに? 御堂筋を一望の「無料展望施設」が開業
大阪のオフィス街にある複合ビル「大阪堂島浜タワー」(大阪市北区)内に9月19日、観光展望施設「WowUs(ワオアス)」が開業。誰でも自由に入場できるテラスからは御堂筋や堂島川などの水都・大阪の風景を一望でき、観光客らが気軽に立ち寄れるようカフェや観光ラウンジ、イベントスペースなどを展開する。 【写真】カフェも新設 ■ 来年の万博に向け…混雑緩和に一手? 今春に開業した同ビル。1~3階は商業・健康増進施設、4~15階はオフィス、17~31階は「カンデオホテルズ大阪ザ・タワー」が占め、今回の「展望施設」は16階に誕生。屋号には、美しい眺望へ驚きを表す感嘆詞「Wow」と人々の「輪」「和」、私たち(Us)が主役となり、「明日」へとつなぐ場との思いがこめられているという。 2024年度の訪日外国人旅行者数は3500万人に達する見込みで、運営元「JTBコミュニケーションデザイン」の代表取締役・藤原卓行氏は「大阪は来年の万博開催で更なる観光客の増加が見込まれる地。特定箇所に客が集中しないよう、アートやビジネスの拠点として注目されるここ中之島エリアで、和文化の発信や新しい出会いを提供できる場所になれば」と呼びかけた。 観光客や近隣のビジネスパーソンの「新たなオアシス」を目指し、ラウンジの南~西側にはベンチを備えた無料のウッドデッキテラスが広がり、高層階では珍しい上部から風が入る開放的な空間に。毎週水曜には都会の夜景を楽しめる「ナイトヨガ」も実施される(18歳以上の女性限定・3300円。夕方6時45分~2部制)。 ラウンジの中央には、大阪観光局と連携した観光用の映像モニターやチラシが用意され、今後はフロア全体を使ったイベント・ワークショップも実施予定。第1弾として、9月27日~29日は和包丁の魅力を伝える「堺伝匠館」(大阪府堺市)のポップアップストアが登場し、展示販売や包丁研ぎの実演がおこなわれる。 ほかにも、人気店「上等カレー」らとコラボしたカレー(1000円)などを提供するダイニングカフェ「Le Ciel(ル シエル) 」、ガラス張りで気分転換に利用してほしいという「展望会議室」(約30名が利用可能・別途有料)、今後、プロ・アマのアーティストが作品発表の場として、デジタルでアートを展示できるスペースもそろう。17階の「カンデオホテルズ大阪ザ・タワー」ロビーとは内部階段で行き来しやすく、今後は共同イベントも計画中という。 「WowUs」の営業は年中無休で、朝8時~夜9時(カフェのみ朝9時~)。大阪メトロ・京阪本線「淀屋橋駅」より徒歩約4分。 取材・文・写真/塩屋薫