“史上最悪の自然災害”ハワイの山火事 ノスタルジックな街並みが…シンボルツリーも焦げ… 被害拡大の理由とは?
11日からお盆休みで「4年ぶりに海外旅行に出かける」という方も多いと思います。そんな中、日本人にも人気のアメリカ・ハワイ州のマウイ島では大規模な山火事の影響で、数万人が島を脱出する事態となっています。 ●ハワイ王国の首都が一変 ●被害拡大のワケ 以上のポイントを中心に詳しく解説します。
■「ハワイ州で史上最悪の自然災害」と州知事 マウイ島の広範囲に被害
マウイ島で発生した山火事は普段は観光客でにぎわう繁華街まで拡大し、多くの住宅や商業施設が焼失しました。山火事の発生から2日が経過し、上空からの映像では島の広い範囲に火が広がったことがわかってきました。 今も煙が上がっているような場所もあり、中心地ラハイナでは建物が焼け落ち、壊滅的な被害を受けています。地元当局によると、これまでに53人(8月11日午後4時時点)の死亡が確認されました。 ハワイ州知事は会見で「今回の山火事はハワイ州で、史上最悪の自然災害となる可能性が高い」と述べ、「犠牲者はさらに増える恐れがある」と話しています。約3万人の観光客が島の外に脱出する見通しだと明らかにしています。
■マウイ島…どんなところ? 大自然を体感できる島 ラハイナは“ハワイ王国の首都”
マウイ島とはどんなところでしょうか。ハワイ諸島にはたくさんの島がありますが、マウイ島はハワイ島に次いで2番目に大きな島です。州都のホノルルからは約100キロ離れた場所にあります。
マウイ島は透明度が高い海でのアクティビティやホエールウオッチングなどもでき、大自然を体感できる島です。 魅力は海だけではなく、島全体で自然を満喫できます。たとえば火山から海岸に向かって広がるハレアカラ国立公園では、神秘的な日の出や満天の星空を見ることもできます。島の中央部にあるイアオ渓谷州立公園にはハイキングコースもあり、高さ300メートルの突き出した岩も見ることができます。
そして、マウイの中心地がラハイナ。ここはかつて19世紀の王朝時代に「ハワイ王国の首都」でした。それだけにラハイナの街にはノスタルジックな建物が並び、アメリカの歴史保護地区にも指定されています。 今回の山火事はラハイナを襲っただけではなく、キヘイとクラという街の合計3か所で発生しています。