どっちもどっち?松本人志VS文春の訴訟が盛り上がりに欠けてきたワケ
そんなムードや見方を変えたのが、週刊文春と松本さんの双方が発信したコメントによるイメージダウン。どちらのコメントも、世間の人々に疑問を抱かせ、「どっちもどっち」という冷めた目線につながってしまった感がありました。 まず週刊文春は竹田聖編集長による約45万部完売御礼のコメントに賛否の声が殺到。ネットメディアや情報番組が、過去に週刊文春が敗訴したいくつかのケースや損害賠償額の少なさなどを報じたこともあって、風向きが怪しくなりはじめました。
さらに文藝春秋・新谷学総局長による「彼女の証言だけで裏付ける証拠はない」「刑事事件として立件するのは不可能」「強者に一太刀あびせること自体は大事」などのコメントが報じられると反発の声が続出。報道の正当性をアピールするどころか、そのイメージは一気に悪化していきました。 また、松本さんの大阪での飲み会に参加したという霜月るなさんが週刊文春の報道を否定するコメントを繰り返したほか、サッカー日本代表の伊東純也選手に関する「週刊新潮」の報道に対する批判なども加わって、週刊誌全体に対する不信感が高まっています。
■名誉回復に次ぐもう1つの訴訟目的 一方の松本さんも25日、約2カ月半ぶりにXを更新。第1回口頭弁論を目前に控え、「人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです。ダウンタウン松本人志」というコメントを投稿しました。
当初は松本さんを励ますような声が多かったものの、ネットメディアがこのコメントを記事化すると、徐々にネガティブな反応が増えるなど微妙な雲行きに。「会見どころか何ひとつ話していないのに『主張はかき消され』はおかしい」「テレビでなくネットなら、今すぐお笑いができるはず」などの矛盾点を指摘されてしまいました。 前述したように世間の人々は週刊文春や週刊誌報道そのものに不信感を持ちはじめ、松本さんを擁護するムードが高まっていただけに、再び注目を集める第1回口頭弁論の目前に、このコメントは不用意と言わざるをえないでしょう。もし勝訴するための戦略上、必要なコメントだったとしても賢明とは思えず、「松本さんはひとつ大切な目的を見失っているのでは?」と感じさせるところがあるのです。