初代タイガーマスクは「日本語が話せなかった」から、「猪木vsアリ戦」でショック死したファンまで、マニアも驚く秘話発掘
「本物のタイガーはもっと大きい」
瑞氏は語る。 「1980年代初頭の、“初代タイガーマスクの正体暴き”については、それだけで一冊の本が出来るほどの狂騒ぶりでした。以前の著書にも書いたのですが、ある巡業先のホテルまで追って来た少女ファンが、『タイガーに会えるまで、帰らない』と泣き出した。関係者が気を利かせて、既に部屋で休んでいた佐山さんに、もう一度マスクを被って降りて来てもらった。すると、少女は、さらに泣き出して、こう言ったそうです。『この人、タイガーじゃない。本物のタイガーは、もっと大きい』。そんなタイガーのイメージと、当時の子供たちへの人気の浸透ぶりも、別枠の小ネタに入れました。併せて楽しんで頂ければ幸いです」 この他にも、驚きも感動もある、珠玉のエピソードが満載だ。 瑞 佐富郎 プロレス&格闘技ライター。愛知県名古屋市生まれ。フジテレビ「カルトQ~プロレス大会」の優勝を遠因に取材&執筆活動へ。近著に『アントニオ猪木』(新潮新書)、『永遠の闘魂』(スタンダーズ)、『アントニオ猪木全試合パーフェクトデータブック』(宝島社)など。BSフジ放送「反骨のプロレス魂」シリーズの監修も務めている。11月末には新刊を上梓予定。 デイリー新潮編集部
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