柳楽優弥&坂東龍汰の確かな演技力に脱帽…気になる初回の評価は? ドラマ『ライオンの隠れ家』第1話考察レビュー
ライオンの母親は愛生?
「ウミネコがどこを飛ぶかはウミネコの自由」という美路人の言葉が示唆的に繰り返される。ライオンは誰の子どもで、どんな理由があってやって来たのか? 多くの謎をはらみながら、洸人、美路人、そしてライオンを加えた3人の生活が幕を開けた。 鍵を握るのは、愛生の存在であることは間違いない。18歳で消息を立った彼女は、ライオンの母親なのだろうか。いずれにしても「橘愛生」という人物は、その息子ともども、橘祥吾(向井理)によって捜索願が出されている。 ここにさらに週刊誌記者の工藤(桜井ユキ)や刑事の高田(柿澤勇人)、メッセージを送って来たX(岡山天音)が関わってくる。豪華な顔ぶれゆえ、期待が高まる。 親の虐待から、周囲の大人が救い出す物語ーーと言えば、松雪泰子主演で芦田愛菜が鮮烈な印象を残した『mother』(2010、日本テレビ系)を思い出す。あのときのラスト、警察に引き離される2人はあまりにも悲しかった。“優しい人”をたしかな演技力で体現する柳楽優弥の、悲痛な表情を見ないで済むことを祈りたい。 【著者プロフィール:あまのさき】 アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。
あまのさき