米軍から持ち込まれたタコスがタコライスへ…食文化からコザの戦後史ひもとく冊子を発刊 沖縄市
【沖縄】沖縄市はこのほど、コザの戦後史や文化を検証する冊子「KOZA BUNKA BOX」の第20号を発刊した。タコスを通じて発展した食文化に関する論文や明道自治会の戦後資料、米軍のAサイン運用に関する英文資料を盛り込んだ。 【写真】第19号は沖縄の日本復帰50年の特集号 津田塾大学大学院生の深津萌花さんが論文「戦後沖縄における食文化の混淆(こんこう)化過程における研究」を寄稿。米軍からタコスが持ち込まれ、タコライスの創出、定着までの過程をひもといた。コザを中心とした食文化の発展を文化人類学者ガルシア・カンクリーニの「ハイブリッド化の理論」を用いて説明した。 明道自治会の戦後資料は1946年から60年代までのもの。戦後復興期に同自治会が他機関から送られた文書などが掲載されており、戦後復興の歩みを知ることができる。 市史編集担当の伊佐真一朗さんは「コザ、沖縄市の街がどのように展開されてきたかが分かる。その過程を知ってほしい」と呼びかけた。 全78ページで700円。問い合わせや購入は市市史編集担当、電話098(929)4128または市戦後文化資料展示館「ヒストリート」、電話098(929)2922。(中部報道部・比嘉大熙)