《ドロ沼の日本大学》渦中の元検事・澤田康広副学長を直撃!「信用失墜についてどう考えていますか?」
8月に発覚したアメリカンフットボール部員の大麻所持事件が、未だ日本大学に暗い影を落としている。10月には林真理子理事長が澤田康広副学長に辞任を迫る音声が澤田副学長の代理人を通じて流出するなど、ガバナンス不全を建て直すどころか、大学理事会が内輪揉めを始めるというお粗末さだ。 【画像】「大麻と覚せい剤」で部員逮捕 有望選手だった北畠容疑者の「素顔写真」 「澤田副学長はアメフト部寮で大麻と見られる植物片を見つけても警察に届け出ず、学内で12日間も保管していた。第三者委員会は、この対応を『信用を失墜させた最大の原因』と糾弾。林理事長が『澤田氏がいると私学助成金の交付に悪影響を及ぼす』と理事会の出席停止を命じたことに澤田副学長は不信感を覚え、代理人が時事通信に会話の録音データを持ち込んだのです」(全国紙社会部記者) 11月10日の理事会では、逆に林理事長、酒井健夫学長、澤田副学長の3人に対する辞任勧告が検討されたと報じられるなど、混迷を極めている。日本大学の職員が嘆く。 「第三者委員会も指摘していましたが、現場の肝心な情報が隠蔽され、上層部に上がってこなかったことは一度や二度じゃない。保身しか考えていないということでしょう」 この職員によれば、いま、日大上層部が描いているシナリオが、「林理事長はトップに据えたまま、酒井学長・澤田副学長を辞任させる」なのだという。理事長を代えることで、文科省サイドから新しい理事長を送り込まれて立場を失うことを恐れている、というのだ。 11月初旬、澤田副学長を直撃した。 ――「信用失墜の最大の元凶」と糾弾されていることについて、どうお考えか? 「…………」 ――辞任を求めた林理事長に対して思うことは? 「……林さんに聞いてから来てください」 こう答えると迎えに来ていた車に乗り込み、立ち去って行った。 林理事長と澤田副学長の会話の録音が外部に流出したこと、改革が進んでいないということを日大はどう考えているのか。大学広報部は取材にこう回答した。 「林理事長と澤田副学長との会話は、非公開を前提とした役員の人事に関する話し合いで、外部に漏洩したことは誠に遺憾です。理事会の構成及び人数を見直すほか、様々な改善を行っています」 私学助成金は3年連続で不交付となった。日大がハマりこんだ沼はあまりに深く、暗い――。 『FRIDAY』2023年12月1日号より
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