豊田章男会長運転の横転車両もそのまま展示 ドーム130個分…トヨタの広大な新テストコースお披露目
メ~テレ(名古屋テレビ)
トヨタの未来のクルマがここから生まれます。トヨタ自動車の研究・開発施設が愛知県内に完成し2日、報道陣に公開されました。 【動画】章男会長の愛車も展示! トヨタ自動車の入社式 「こういう場所があったほうがいいと、ずっと考えておりました」(トヨタ自動車・豊田章男会長) 2日、報道陣に公開された「トヨタテクニカルセンター下山」。豊田市と岡崎市にまたがる650ヘクタール、バンテリンドーム130個分という広大な敷地に、2018年から建設を始めました。 6年の歳月をかけて完成した施設では、車を製造する際の走行性能や安全性などについて研究や開発を行います。この施設は3つのエリアに分かれていて、そのうち2つはすでに運用が始まっています。 1つ目のエリアは山間コース「カントリー路」。自然の地形を生かし、高低差があり多数のカーブが入り組んだコースで、車の個性を磨き上げるのが目的です。 2つ目のエリアは高速性能を評価したり、世界の特殊な路面を再現するなどした11種類の「テストコース」。トヨタで最も長い、2キロの直線コースが設置されています。
「『もっといいクルマづくり』の新たなスタート」
そして3つ目が、先月から運用が始まった「車両開発棟」です。約1800人の社員が働くオフィスは車種ごとの開発チームに分かれていますが、仕切る壁がないのでお互いの知見を共有できます。 さらに── 「ずらりと車が並ぶこちらは車両開発棟のガレージです。テストを終えた車のメンテナンスやデータ収集などが行われます」(倉橋友和記者) 最大で40台の車を収容できるスペースがあり、集めた走行データは、新しい車の開発に生かされます。 ここには、フロントガラスが割れた車も。去年12月に、豊田会長が自らテストコースを運転した際に横転したものだということですが── 「(クルマづくりの基本)『走る、壊す、直す』の象徴として、あえて直しておりません。何をどうカイゼンしてもっといいクルマにしていくのか? みんなで考えた一台でございます」(豊田会長) 施設が全面的に完成したこのタイミングは、トヨタが掲げる「もっといいクルマづくり」の新たなスタートであると豊田会長は位置づけます。 Q.この施設は今後、進化を続けるのか? 「設備もそうだが『人』が進化してほしい。ゴールではなくスタートだと」(豊田会長) (4月2日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ+』より)