マドンナからふくよかキャラへ 五十嵐サキ51歳、誕生日祭は感謝を込めて 吉本シン新喜劇
吉本新喜劇の座員を詳しく知れちゃうこのコラム。令和6年を締めくくるのは12月22日にYES THEATER(大阪市中央区)にて「サキワールドの新喜劇vol.2~51歳誕生日祭」を開催する芸歴27年の座員、五十嵐サキです。 子供の頃からお笑いが好きで新喜劇に入ることを夢見つつ、親に反対されて短大卒業後に就職。しかし諦めきれずに退職してオーディションを受けました。舞台に立ち始めると、親も次第に応援してくれるようになったそうです。 今ではふくよかな体をいじられるキャラが確立した五十嵐ですが、入団から20年ほどはマドンナとして活躍していました。「根っこが二枚目の人間じゃなかったから本当に大変で…」と、当時を振り返ります。 マドンナとしての所作を勉強。食べることが大好きなのに、体形維持のために「食事はもずくのみ」ということも。ジム通いに家では筋トレと、ストイックに取り組んでいたそうです。 そんな彼女も、40代に入るとマドンナとしての仕事がなくなります。プライベートでは身内の不幸が重なり、「生きてるうちに食べたいものを食べよう」と、今まで蓋をしていた食欲を解放したそうです。 「自分を作らなくていいので今がラク。楽しい」と晴れ晴れした表情です。「不幸が重なってしんどかったときは、辞める寸前までいきました。けれど座員の皆が引っ張り上げてくれて、総選挙ではファンの皆さんの応援をじかに感じられて…。一人じゃないと思えました」 今回のイベントは、支えてくれた人たちへの「恩返し」としての開催。チケットは見事に完売し、「ただただ感謝しています。頑張るのみです」とシンプルに、しかし力強く語ってくれました。 いくつになっても前に進むことができる。年齢を重ねることで出せる深みがきっとある。40代の筆者も勇気をたくさんもらえました。頑張るのみ、ですね。 今年も「吉本シン新喜劇」をありがとうございました。令和7年も、どうぞよろしくお願いします!(続く、よね…?) (吉本新喜劇座員・芸人ライター 吉岡友見)