パナソニックとヤンマーが合弁 来年4月にガス空調新会社
パナソニックホールディングス(HD)グループ会社のパナソニック 空質空調社とヤンマーグループのヤンマーエネルギーシステム(ES)は30日、ガスヒートポンプエアコン(GHP)室外機の開発製造を行う合弁会社「パナソニック・ヤンマーGHP開発製造」を設立すると発表した。2025年4月に設立し、26年春に室外機の出荷を開始する予定だ。 【関連写真】パナソニックとヤンマーのガスヒートポンプエアコン室外機 30日の会見で、空質空調社の片山栄一社長は「両社の開発と製造を統合することで強靭(きょうじん)なGHPのプラットフォームを作る。次世代のガスエネルギーの活用でも合弁会社が未来を切り開いていく」と抱負を述べた。 ヤンマーホールディングスの山本哲也COO(最高執行責任者)は「長年にわたり両社で切磋琢磨(せっさたくま)してきた強みを補完し合うことで、より強い開発生産プラットフォームを構築し、高いシナジーが期待できる」と説明した。 合弁会社の本社はパナソニックグループの群馬工場(群馬県大泉町)に置き、ヤンマーグループの岡山工場(岡山市東区)でも生産を行う。資本金は9000万円。出資比率はパナソニックHDが51%、ヤンマーESが49%。従業員は250人前後を想定する。 設計を共通化することで開発リードタイムを従来よりも約35%短縮する。東西の両拠点を生かした物流体制の効率化やBCP(事業継続計画)での効果を見込む。パナソニックとヤンマーのブランドを踏まえ、販売やサービスは従来通り各社で行う。 パナソニックとヤンマーは1980年代半ばからGHP事業を開始し、業界をけん引してきた。国内GHP市場では両社合わせて約60%のシェアを占める。
電波新聞社 報道本部