サッカーコラム 中村憲剛さんが引退会見で恐れた場所とは…
【No Ball、No Life】サッカー元日本代表MFで、J1川崎で18年間プレーして2020年シーズン限りで引退した中村憲剛さん(44)の引退試合が14日、川崎市のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた。中村さんは「幸せな一日でした。思い残すことはないです」と、すがすがしい笑顔を見せた。 【写真】中村憲剛さん、引退試合で吉田沙保里さんからタックル「気がついたら倒れていた」 引退試合には中村さんと日本代表や川崎でともにプレーした選手たちがOB、現役を問わずに参加。「選手のみんなも楽しかったって言ってくれたんで。それが全てかなと思います。自分がどうこうより、みなさんが楽しんでもらえればいいなって思っていました」。現役時代からプレーだけではなく、ピッチ外のイベントなどでもファンを楽しませてきた中村さんらしい演出などで、出場者と2万人を超える観客を楽しませた。 試合後にはリーグ戦などの監督会見に使われる部屋で会見。慣れ親しんだ等々力陸上競技場だが、現役時代は試合後はミックスゾーンと呼ばれる通路で取材に応じていたため、会見場の雰囲気には慣れていなかったようで「こんなに怖い場所なんですか、ここって…」とつぶやき、笑いを誘った。 約15分の会見を終えると最後に改めて「いやー、この会見場怖いですね」とポツリ。続けて、「ここに座る人はこのプレッシャーと戦わないといけないんですね。それはいずれ、どこかのタイミングでやりたいと思います」と、将来的な指導者就任を予感させて部屋をあとにした。 中村さんは今年7月にJクラブの監督などに必要なS級ライセンス(現プロライセンス)を取得。中村憲剛監督が会見台に上がる日もそう遠くはないかもしれない。(山下幸志朗)