『いくらかわかる金?』総合演出・平野亮一インタビュー 番組キャッチコピー「好奇心を、貯めこむな。」に込めた思いとは
◆番組キービジュアルにある、「好奇心を、貯めこむな。」というキャッチコピーにした理由は何でしょう? お金の話って興味はあるけれど、あまり聞いてはいけない、話してはいけないみたいな感じがあるなと。この番組はいろんなことを調査するというのが企画としてあるので、そこをため込まずにどんどん調査して発表していこうみたいな、「お金だから下品だよね」「それってやっていいのかな」と留まらずに、どんどんやっていこうぜという意思表示という感じです。 ◆さまざまなジャンルの方がVTRゲストとして登場しますが、どのようにキャスティングされていますか? 例えば「くら寿司で満腹になるまで食べたらいくらかかる金(かね)?」という企画に関しては、大食い企画ではなく、「今日、好きなだけくら寿司を食べていいですよ」と言ったときに、どれだけ食べられるかということなので、その状況を楽しんでくれる人がいいなと思いました。なので、そもそも食べることが好き、くら寿司やお寿司が好きという人だったりを、それをみんながイメージしやすいよく食べる芸人や、食べることが好きそうなラグビー選手だったり、子連れの家族にお願いしました。 「プロの歌手が路上ライブをしたらいくら稼げる金(かね)?」は、特番に引き続き大江裕さんにお願いしました。特番のときに、すごく楽しかったみたいで。それに大江さんの師匠の北島三郎先生の「聞いてくれる人のために歌う」というような教えも、うまく合致したのか、すごく前向きにやってくださいます。 あと、「スーパーの袋詰めで一番元を取れるのはだれ金(かね)?」は、主婦代表として野々村友紀子さんだったり、頭がいい人が袋詰めをしたらどうなんだろうということで東大卒の伊沢拓司さん、鶴崎修功さん。奈緒さんと板垣李光人さんは楽しんでやってくれそうだなと思って。なので、企画ごとに前向きにやってくれそうな人、視聴者がイメージしやすい人にオファーを出しています。 ◆平野さんが番組を作るに当たって、大切にしていることやスタンスを教えてください。 2つあります。一つは可能な限りこの番組で調べたから分かったことについて結果を出していきたいということです。ネットなどで調べて、それを逆算したロケをやるのではなくて、やってみた結果こうなったみたいな。きっとそこをやっていくことが、番組がマンネリ化しなかったり、どんどん成長できるポイントだと思うので、そこは大事にしていきたいです。 もう一つはスタジオの演者さんがどれだけ熱くなれるかということ。初回収録でもEXILE TAKAHIROさんや上白石萌音さんといったゲストの方が、一喜一憂したり、「イケイケ!」と感情を出しながらクイズに答えてくれているのですが、そういったノリは番組の武器ですし、熱量につながるんです。『ベスコングルメ~ベストコンディションで最高の瞬間を!~』もそうなんですけど、タレントさんが本当に楽しんで取り組んでくださる感じになると、番組が ノってくるんです。なのでこの番組も、そういうところをしっかり大事にしていきたいと思うので、みんなが楽しめる工夫を仕掛けていきたいと思います。 ◆今後の番組の展望を教えてください。 まだ始まったばかりなので、スタジオの演者が楽しんでいるのと一緒に視聴者も楽しめるように、dボタンでクイズの答えを予想できるようなシステムにしていく予定です。そして、いまは考えやすさや感情の入りやすさを考えて身近なお題でやっていますが、どんどん番組が定着していって、みんながこの番組の見方やノリが分かってきたら、大きいことをやれるといいかなと。「このイベント、いくらかかっているのか」だったり、澤部さんが言っていた「井岡一翔のファイトマネー」も調査できたらいいですよね。でもまずは視聴者も参加しながら盛り上がれる番組にしていきたいと思っています。 ◆dボタンを使った企画で、視聴者プレゼントなども考えられているのでしょうか? dボタンで答えてポイントを貯めると番組特製のQUOカードをプレゼントしようと考えていて。ポイントのボーダーを設けて、金、銀、銅と色も分けられたらいいなと思っています。 ◆最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。 お金番組ということで、お金情報番組だと思われることが多いと思います。ですが、この番組は節約や稼ぎ方ということではなくて、お金というテーマで今までいろいろやってこなかった調査を番組が汗をかいてやっていくという楽しさがあるので、そこをお伝えしたいですし、そこに期待してもらいたいです。 あとはスタジオもものすごく盛り上がっていますし、それを見ていたら同様に視聴者の皆さんも楽しく盛り上がって見られるつくりになっていると思うので、ただテレビを見るというよりは、参加する気持ちで一緒に感情移入しながら楽しんで見てもらいたいです。
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