東南大学が開発した電子皮膚（提供写真、資料写真）。

【東方新報】中国の天津大学（Tianjin University）が、氷点下78度の低温でも機能するロボット用の「耐寒電子皮膚」を開発した。 　大学の説明によると、この「皮膚」は、ロボットの手のひらに巻くことができ、触覚を提供し、ロボットの手に高い感度と自己回復能力を与えることができる。圧力を正確に感知し、物や特別な目印の形状を識別することができる。 　武漢大学（Wuhan University）「中国南極測量地図センター（Chinese Antarctic Center of Surveying and Mapping）」の劉婷婷（Liu Tingting）教授は「これは、極地の過酷な環境下で、ロボット本体とそのバッテリーが適切に機能することを保証するブレークスルー技術です。南極のような複雑な氷河地形と厳しい気象条件で中国が現在進めている研究の場で役に立つハイテク素材です」と高く評価している。 　劉教授の話によると、南極の地形と地表の調査ではドローン技術が使われているが、この「耐寒電子皮膚」も含めてこのようなブレークスルー技術が、人間には適さない作業や、危険で到達できない地域での作業など極地研究で直面する課題解決に大いに役立っているという。 　天津大学の研究チームは研究発表の中で「2020年にすでに世界をリードする自己修復電子材料を作り上げていたが、この『電子皮膚』は、その技術のさらなるブレークスルーを意味する。極地研究以外の分野でも幅広い応用が期待できる」と強調している。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。