アメリカ大統領選討論会、異例の6月開催も バイデン陣営が提案
11月の米大統領選で再選を目指す民主党のジョー・バイデン大統領(81)の陣営は15日、6月と9月に大統領候補の討論会を開催することを提案した。米メディアが報じた。共和党のドナルド・トランプ前大統領(77)は自身のソーシャルメディアで「討論に臨む準備はできている」と応じた。討論会の形式を巡る調整は難航が予想されるが、2大政党が7~8月の全国大会で正式に党候補を指名する前に討論会が開催される可能性が出てきた。 【写真】トランプ氏の元「腹心」 マイケル・コーエン氏 バイデン氏は15日のビデオ声明で「ドナルド・トランプは2020年(大統領選)の2度の討論会で私に負けた。それ以来、討論会に出ていないのに、私と再度討論したい様子だ。2回やってもいい。ドナルド、まずは日程を選ぼう」と討論を提案した。 トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で「討論会を開き、バイデンに破壊的な国境開放政策、愚かな電気自動車(EV)義務化、ひどいインフレ(物価高)、弱い外交政策の説明をしてもらおう。2回以上やることを強く求める」と述べた。 バイデン氏の陣営は、大統領候補討論委員会が主催する伝統的なテレビ討論会に参加しない意向も表明した。9~10月に計3回予定されていた。バイデン氏の陣営は20年大統領選の討論会で、主催者側がトランプ氏にルールを守らせなかったと主張。聴衆を会場に入れることにも反対している。 トランプ氏は聴衆を入れるべきだと訴えている。今後は討論会の会場、司会者や中継するメディアの選定、聴衆の有無などを巡って、両陣営が調整に入るとみられる。【ワシントン秋山信一】