胎教はロッテの応援歌 3児の母の「無謀な挑戦」…親子でチアに、長い歴史が生んだ奇跡
ロッテの公式チア「M☆Splash!!」が20周年公演…OGの母と娘が共演
ロッテ公式チアパフォーマー「M☆Splash!!(エムスプラッシュ)」の結成20周年を記念した特別公演「M☆Splash!! 20th anniversary dance show」が15日、ホテルスプリングス幕張で開催された。歴代のM☆Splash!!総勢126人(OG101人、現役25人)が集結し、懐かしのダンスナンバーで20年の歴史を振り返った。親子2世代で活動したメンバーもいた。 【映像】「太陽のような明るい笑顔」 ジョニーこと黒木知宏コーチの愛娘…チア卒業公演の舞台裏 母のKAORIさんは2006年に入団し、在籍年数は1年。オーディションに挑んだ同年は、子育て真っ最中の3児の母だったという。「私がオーディションに応募した当時、応募条件は『マリーンズファンの女性』のみ。ブランクはあったものの、ダンス経験はあったので『これを機にまたダンスをやりたい』と思いました。ずっとマリーンズのファンだったので、合格すればグラウンドで踊れる! マリーンズをより近くで応援できる! と思って受験しました」。 妊娠中もスタジアムに応援に行き「お腹の子の胎教はマリーンズの応援歌だった」と話すほど筋金入りのロッテファン。「自分でも無謀な挑戦だなと思いましたが、できなくはないかなと」。ロッテへの愛が行動へと突き動かし、オーディションに合格した。 娘のASUKAさんは2020年に入団し、4年在籍した。M☆Splash!!の存在を初めて意識したのは5歳の頃。家族でスタジアムに応援に行き、グラウンドでM☆Splash!!とマリーンズダンスアカデミー(MDA)の子どもたちが踊っているのを見て「私もやりたい!」と思ったことをはっきり覚えているという。母に導かれたわけではなく、自らが望んでMDAに入学。レッスンを重ね、いつしか「M☆Splash!!になりたい」という夢を抱くようになった。入学から12年が経った年、オーディションを受験し合格。M☆Splash!!初の親子2世代に渡るメンバー誕生となった。 ASUKAさんは「母の現役時代の活動写真は見たことがあったのですが、私自身M☆Splash!!になってから『本当にお母さんもこのステージに立ってたの!?』と思うことはよくありました」と不思議な感覚だったこと明かした。KAORIさんは、グラウンドで踊るASUKAさんを見て「踊っている娘を見ながら、マリーンズも応援できることが楽しくて楽しくて。在籍中は本当に楽しませていただきました」と笑みを見せた。 KAORIさんは現在もダンスを続けており、ダンスチームに所属しイベントなどに出演している。「長峰コーチ(M☆Splash!!ヘッドコーチ)に『将来OGデーとかで一緒に踊れるかもしれないから、ダンスを続けてね!』と現役当時に言われ、その言葉を胸にダンスを続けていました。それがまさに実現したのが今回の20周年公演なんです。続けててよかったなぁと思いました」。 ASUKAさんは現在、MDAでインストラクターとして活動中。「私がMDAで習ってきたこと、M☆Splash!!で学んだことを生かしてこれからも活動を続けています」と後進の育成に邁進している。「また一緒に踊りたいですか?」との問いに「次は30周年記念公演ですかね? 10年後も踊れるようになるべく続けておきます」と答え、2人は顔を見合わせ微笑んだ。
「パ・リーグ インサイト」編集部