福島県警本部 捜査支援分析課を新設 地域部には自動車警ら隊
福島県警本部は2025(令和7)年度、刑事部に捜査支援分析課を新設する。事件現場の初動捜査を担う機動捜査隊と、防犯カメラ映像などを解析する捜査支援分析室を統合し課に格上げし、捜査力を強化する。地域部地域企画課には自動車警ら隊を新設し、警察署の管轄をまたいだ広域パトロール・現場臨場体制を構築する。今春の組織改編によって、「匿名・流動型犯罪グループ(匿流)」や「闇バイト」などによる凶悪犯罪、匿名性の高い犯罪に迅速、的確に対応していく狙いがある。 ■森末本部長年頭会見 組織見直し方針示す 森末治県警本部長が6日、年頭会見で組織の見直し方針を明らかにした。 捜査支援分析課は、現在の機動捜査隊約50人と刑事総務課捜査支援分析室約20人を合わせ、約70人体制とする方向。課長は警視ポストの所属長とし、機動捜査隊を管理下に置く。防犯カメラやドライブレコーダーなどの物的証拠の収集・解析が犯罪立証や公判で重要な役割を果たすため、機捜隊などの初動捜査で得られた客観的情報を速やかに捜査支援分析課で分析し、犯行手口や容疑者像などを現場にフィードバックすることで早期摘発につなげる。
自動車警ら隊の人員規模は今後詰めるが、一線署の自動車警ら係が本部隊員を兼務するなど連携体制を構築する。都市部や中山間地域を問わず、昼夜を通してパトカーで巡回。署の管轄を越えた広域をカバーし、事件や事故の現場に急行する。将来的には県内の拠点地域に分駐隊を設置する方向で検討する。