6週間の臨時雇いでギャラは180万円…韓国プロ野球で2勝した日本人投手(23)が注目される理由
独立リーグの投手にプロが負けた
今シーズンからロボット(AI)審判や、ピッチクロック(投球間の時間制限)を導入している韓国プロ野球リーグ(KBO)で、もう一つの新ルール「代替外国人選手制度」で注目を集めている日本人選手がいる。四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックスの投手で、SSGランダースに“期間限定”で移籍した白川恵翔(23)だ。 【写真を見る】SNS上では「賢いサツマイモ」と呼ばれ、愛されキャラになっている白川
「白川は日本のプロ野球NPBではなく、独立リーグでプレーしていた選手だ。その投手に、プロのキウム打線が1点も取れなかった。屈辱と言えば屈辱だ」(「スポーツソウル」日本版サイト/6月4日配信) 「屈辱」の試合とは、白川のKBOデビュー戦となった6月1日のキウム・ヒーローズ戦のこと。5イニングを3被安打・無失点に抑え、初勝利を挙げたのである。緊張からか、初回には43四球を出したが、その後は持ち直し、92球を投げて、6つの三振を奪った。 次に登板した7日のロッテジャイアンツ戦は1回8失点だったものの、13日の起亜タイガース戦は5イニング、1失点で2勝目を挙げている。 「中央日報」(20日配信)によると、「素朴な田舎の青年のようなイメージ」の白川を見て、SSGのファンは「カムジャ(ジャガイモ)」というあだ名をつけて応援している。それに対して白川は「実感がない。韓国ではかわいいという意味があるのでいい」と笑顔を見せたという。すっかり現地やファンに溶け込んでいるようだ。 そもそも、白川に適用された「代替外国人選手制度」とは何か。 これまでのKBOのルールでは、1球団が出場登録できる外国人選手は1・2軍合わせて3人までと決められている(登録枠の全てを投手、または野手だけに使うことはできない)。そのため、外国人選手が負傷などで離脱した場合、回復を待たずに契約を解除し、新たな選手と契約を結んできた。外国人選手の負傷は大きな痛手となる。それをカバーする目的で設けられたのが、この制度だ。 「けがなどで離脱した選手との契約はそのままで、故障者リストから復帰する6週間を期限に、その間だけ別の選手と契約を結ぶものです。期間満了後、もとの選手との契約を継続するか、新たな選手を迎えるのかを球団が判断します。この新制度の第一号として契約したのが、白川なのです」(現地記者) 6週間のギャランティを含めた契約金は180万円だという。