アキュフェーズ、A級動作でBalanced AAVA搭載の最上位プリメインアンプ「E-800S」
アキュフェーズは、セパレートアンプのトップ・モデルに匹敵するクオリティを目指したというプリメインアンプのフラグシップモデル「E-800S」を発売する。50周年記念モデル「E-800」をモデルチェンジしたもので、入力から出力までバランス構成を採用。 【画像】E-800Sの背面 一般的なボリューム位置においてノイズ・レベルを従来モデルより約10%減少させた「Balanced AAVA」方式ボリューム・コントロール回路を採用。一般的なプリアンプは、可変抵抗を使ってボリュームを調整するため、接点の劣化でガリが発生したり、通常のボリューム位置でノイズが増加することがある。AAVAは、入力信号から大きさの異なる複数の信号を作り、その信号の組み合わせを替えて音量を調整するため、ガリが発生せず、全てのボリューム位置で極めて少ないノイズ・レベルを実現するという。 IV変換アンプには独自の「ANCC」を採用。主アンプのノイズとひずみを副アンプで打ち消す回路で、副アンプには低雑音アンプ(ノイズ密度:1.5nV/√Hz)を採用。ANCCの効果をより高めている。このANCCをAAVAのIV変換アンプに搭載することで、特にボリュームを絞った状態から一般的なボリューム位置でのノイズ性能が大幅に向上している。 ボリューム・センサー機構は、アルミニウムブロックから削り出し。滑らかな動作、重厚な操作感、正確な位置検出を実現したという。また、リモコンからの操作は「動作音を感じさせないほど静か」とする。 パワーアンプ部はインスツルメンテーション・アンプ構成。+側と-側の入力インピーダンスが等しく、外来ノイズの除去能力に優れるなど、オーディオアンプに最適な回路だという。 パワーアンプ部には、大型のヒートシンクを備えたパワーMOSFET6パラレル・プッシュプルA級動作のパワーアンプ部を左右に配置。出力は50W/8Ω、100W/4Ω、200W/2Ωを実現。 安定した電力を供給する電源回路大型トロイダル・トランスと、高耐圧・大容量の63000μF/63Vフィルター・コンデンサーを2個搭載する。 スピーカーの駆動能力を表すダンピング・ファクターは1,000(保証値)を達成、スピーカーのポテンシャルを極限まで引き出すという。 スピーカー端子は2系統備えており、バイアンプ接続も可能。背面にはスロットを備え、3種類のオプション・ボード(DAC60、AD-60、LINE-10)から、2枚のオプション・ボードを挿入可能。DACやフォノイコライザー、ライン入力機能を追加できる。 5系統のライン入力に加え、3系統のバランス入力端子も備える。筐体には、振動減衰特性に優れたハイカーボン鋳鉄製インシュレーターを採用。OFC導体5芯構造の電源ケーブルのAPL-1が付属する。外形寸法は465×502×239mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は35.7kg。
AV Watch,山崎健太郎