太陽光発電所から銅線ケーブル盗んだ疑い 2人逮捕 群馬県警
太陽光発電所から銅線ケーブルを盗んだとして、群馬県警捜査3課は11日、いずれもカンボジア国籍で大泉町寄木戸の無職、チュン・ケン(33)とレン・ナレット(34)の両容疑者を窃盗容疑で逮捕した。認否は明らかにしていない。 【写真で見る】社会に衝撃を与えた事件 逮捕容疑は4月20日午後2時~30日午前8時40分ごろまでの間、高山村の太陽光発電所で、銅線ケーブル約6メートル(時価2万円相当)を盗んだとしている。 同課によると、発電所を管理する横浜市鶴見区の不動産会社から被害届を受け、防犯カメラなどを調べたところ2容疑者が浮上したという。グループで盗みを繰り返していた可能性があるとみて、余罪や関係者を調べている。【加藤栄】 ◇ 県内の太陽光発電所で銅線ケーブルを盗まれる被害が急増している。県警によると、1~5月末の被害件数は577件で、昨年同期比の2倍以上。県警は盗品の流通を防ぐため金属類の買い取り業者に対する規制を強化した近県の条例なども参考にしながら、対策を検討している。 県警生活安全企画課によると、2021年の被害は115件(1億7059万円)だった。その後も被害は増え続け、22年は133件(3億1804万円)、23年は1108件(14億3317万円)と急増した。今年の被害は5月末時点で577件(3億7616万円)となり、過去最悪だった昨年同期比の約2・2倍に上る。 県警は対策として、発電所周辺の警備強化や事業者への啓発チラシの配布をするほか、古物商の事業者に身元や車の特徴を確認することを依頼したり、警備会社に早期の通報を呼びかけたりしている。 盗まれた銅線は金属くずなどを買い取る業者に持ち込まれているとみられる。県警は他県の条例などを参考にしながら、盗品が流通しない仕組みを検討している。【加藤栄】