運動科学の第一人者が自ら開発・実践! 「Jスクワット」で最高に動ける身体が手に入る
---------- 無駄な力の抜けた、しなやかで最高に動ける身体をつくる、それが「レフ筋トレ」に期待できる効果だ。著者自身、長年にわたって毎日とり組んでいるという数々の筋トレのなかから、この記事では「ジャパニーズスクワット」の手順を公開する。 貴重な「筋肉」を守るため現役の武術家がやっている「レフ筋トレ」のすごい中身 前編記事はこちら<何もしないと年1%ずつ減少する! 貴重な「筋肉」を守るため現役の武術家がやっている「レフ筋トレ」のすごい中身> ----------
Jスクワット(ジャパニーズスクワット)
前編で説明したとおり、筋トレは、健康増進に役立つ一方、やりすぎるとかえって体を傷めかねません。ですので適切なトレーニングを行ってほしいわけですが、この記事では私自身が長年取り組んできた「レフ筋トレ」メニューのなかから、一例として「ジャパニーズスクワット」を紹介します。 【動画提供】運動科学総合研究所/(c)2024 Hideo Takaoka 運動科学総合研究所 ---------- (1)一面手法でセンターの開発 ---------- まずその場歩きを行って、自分の身体をよく観察してください。 それができたら、美しいシルバーの地芯上空6000kmで立ちます。地芯とは地球の中心のことです。地芯の色を美しいシルバー色にイメージして、そこから立ち上がるセンターに身を任せることで、美しいシルバーの地芯から立ち上がるセンターが背骨の前を通ります。 両手を身体の中央で合わせ、一面手法を行う姿勢をとります(※写真参照)。次に左手の指先を上(天芯)へ、右手の指先を下(地芯)へ向け、「スパー」と言いながら、美しいシルバーのセンターに串刺しにされているイメージをもちます。 続いて右手指先を上、左手指先を下に向け、「スパー」と言いながら、センターに串刺しにされているイメージをさらに深めましょう。 ---------- (2)股関節と転子をほぐす ---------- 左足の5本指でパイルカーペットの短い毛足をソフトかつしっかりとつかむように転子(股関節の中心のこと)をクッキリさせながら、左足のつま先を1~2mm上げ、さらにクッキリさせるように踵と股関節を中心に左脚をクルクル回し動かします。 転子をよりクッキリさせるために、左手をL字手法(一面手法から親指を立てて「L」の形にする)にして大転子に当て、右手で合指頭印(5本の指を一点に集めるように指先を寄せる)か中指突出法(合指頭印の状態で中指を少しだけ突き出させる)をつくり、左の転子を刺激します。まわりの組織を巻き込みながら、さらに転子をハッキリ、クッキリさせて、踵と股関節を中心に左足を回転し、股関節まわりを十分に緩解脱力させてください。 反対側の右脚も同様に行います。 ---------- (3)ウナの上で転子を上下させる ---------- 両脚とも終わったら、両手で合指頭印か中指突出法をつくり、両脚の転子を揺すり動かしほぐすように刺激しましょう。さらに、ウナの上(真垂直上空)で転子を上下動させます。 5mm程度でいいので全身をゆっくりと上下動させてください。そうすることで、美しいシルバーの側軸(転子を中心に上下に通る軸)が刺激されます。 さらに、「スパー」「美しいシルバー」と言いながら、一面手法を使って、両手を交互に上下させて美しいシルバーの側軸をサモン(summon=意識を呼び覚まして強くハッキリさせること)しましょう。 もう一度、合指頭印か中指突出法をつくり、両脚の転子を刺激してください。 ウナの真垂直上空で転子を5mmほど上下動させつつ、再び「スパー」「美しいシルバー」と言いながら、左右の一面手を交互に上下に動かし、センターをサモンします。右手を天芯に向け、左手を地芯に向けます。 以上を、手を左右入れ替えながら、交互にくり返します。そうすると、美しいシルバーが地芯まで到達するでしょう。 ---------- (4)Jポジションからスクワットへ ---------- 転子を突出しながら、Jポジションに入ります。 体幹を格定し(すなわち、フラつかないように固めて)、脚を開きます。両脚の前側腰 がよく抜けるように両手で擦ります。 ウナ、そして膝の内側の面と裏側の面が交わる角(これを「内裏の角(うちうらのかど)」と呼びます)を、両手の指でよく触ってください。両足は台形状になります。 Jスクワットでは、太腿が開き、腰を深く落としたときには膝から下が垂直に近くなります。 Jポジションで、腰が最も高い位置を0%、腰が最も下降した位置を100%としたときに、40%の深さをとってください。この位置から始めます。 右手で天芯を、左手で地芯を指し、「スパー」と声に出しながら腰を落とします。深く落とすのではなく、転子を上下に1cm、ゆっくりと上下動させましょう。 1cm下降・上昇。この、「スパー」と言いながら1cm上下する動きを、股関節まわりがゆるみ転子がさらにクッキリしてきたと思えるまで何度かくり返したら、今度は左手で天芯を、右手で地芯を指し、同じことを行います。 ---------- (5)双一面手でスクワット ---------- 転子の前で、各々の手で一面手をつくります(両手がこのように離れて向かい合った状態を「双一面手」といいます)。 指先は真下へ向けて、6000km下の地芯まで意識を伸ばしましょう。その状態で腰を落とし、1cmだけスクワットを行います。 そのあとは(4)と(5)を交互に行います。中央軸(身体の中央を上下に通る軸)と側軸をサモンしつつ、スクワットの下降・上昇の高さを1cm→2cm→3cm→4cm→5cm……と1cmずつ増やしながら、さらにさらに転子がゆるみクッキリするようにくり返しましょう。 3回を1セットとし、体力に応じて1~3セット行ってください。 終わったら、その場歩きを行って、身体がどう変わったかをよく味わってみましょう。 【動画提供】運動科学総合研究所/(c)2024 Hideo Takaoka 運動科学総合研究所
高岡 英夫