『鬼滅』『ぼざろ』など歴任の作曲家・草野華余子「Xを過去5年遡ったり」タイアップのこだわりや舞台裏語る
ABEMAにて隔週金曜日に配信中のアニメ情報番組「SHIBUYA ANIME BASE」より先日7月19日にオンエアされた第13回にて、シンガーソングライター・作詞・作曲家の草野華余子さんのスペシャルインタビュー「後編」を公開した。 【画像】メロディの研究やこだわりを明かす草野さん(全8枚) テレビアニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマであるLiSAさんの『紅蓮華』など大ヒット楽曲を手がけた同氏。第12回オンエアの前編にて自身のキャリアを振り返りながら、作曲家へと転身することとなった背景を回想するなど熱い想いを綴った草野さんだが、次ぐ今回の後編では、作曲のために取り組んだことや曲作りについて赤裸々に語られた。 まず、作曲のために取り組んでいたことについて「仕上がりのいい曲だったり、自分が好きなアーティストの曲は、曲の分解をしてどうやってこんな気持ちになるんだろう?なんでここで切なくなるんだろう?」と考えていたことや、「歌本ってわらばん紙でできたコードだけが1,000曲くらい載っている冊子を本屋さんで買ってきて、1曲目から最後の曲まで全部弾いてみてC、D、Eマイナーはこんな進行なんだって思ったりしてパターンだけ身体に入れて」「情報として自分の好きなコードを身体に叩き込むっていう作業は人よりしていたかも」と過去の努力について次々と明かす。 また、楽曲制作を始めて11年経った今も曲作りの際は「原作を必ず全部読む」と断言し、その理由について「コミックにしかない細かいセリフとか実はちょっとおちゃめなんだっていう一面とかってやっぱり全ページ読まないとわからないから」「そういうところをしっかりくまなく読むっていうのは最近もずっとやっています」と入念にリサーチすることを大切にしていると伝えた。 アーティストへの楽曲提供の際には「ウェブのインタビューを全部読んだりとかXのポストを過去5年遡ってみたりとか」「ご本人のぽろっとこぼした精神性的な軸になる言葉は歌詞に入れたいなと思っていて」「その方がライブで見ているファンの方にも伝わると思うんで」とファン目線で曲作りを意識しているといい、「どれだけ時間がなくても書き下ろし、オーダーメイドで作るのが私の持ち味であり仕事なので、何も情報がない状態で勝手に想像して書くということは一度もないです」と揺るぎない信念を綴った。 最後に、草野さんにとってアニメとは?という質問をぶつけると「人生の全てを救ってくれたもの」「最初のきっかけは(5歳のときに)ぬいぐるみに作曲していた(ただの)遊びだったんですけど」「中学校、高校とかで曲を書きためるようになったのってやっぱりこのアニメの主題歌を書きたいみたいな思いで書き溜めていた曲がたくさんあったんで」と、夢が叶っただけでなく、アニメによって救われたことを笑顔で語った。