ひたちなか海浜鉄道「延伸計画」はどうなってる? 新型車両の導入についても吉田社長が明かす
――導入、試運転はいつ位から? 営業開始はいつ頃の予定か。 「国の補助事業ですので、年度内に3両とも運用に入る予定です。詳細は今後決まりますが、来年の2月くらいにかけ順次運用を開始すると思います。観光列車仕様のものが、最後になると思います」 ――廃車車両について(キハ205とミキ300)、今後保存する計画はあるか。詳細は。 「キハ205については、引き取りたいという問い合わせがいくつか来ており、きちんと管理していただける団体にお譲りできれば、と考えています。ミキ300については、現時点では未定です」
――さようなら運行(イベント)の計画や、記念切符の販売は。 「グッズの作成等は進めています。運行については、現在貸切乗車のご希望が多く、そちらに対応しています。イベントについては、沿線の方にご迷惑となることも予想され、ちょっと慎重になっているのが、現状です」 変更点と状況の変わった点 1.キハ205、ミキ300は10月末を持って引退。 2.これに伴い、記念グッズは、すでに発売中。 3.キハ100 3両の運用開始は2025年3月頃になりそう。
4.延伸先行区間1.4kmの工事施工認可が11月18日付で下りたとの連絡あり。 ■JR東日本とJR東海の車両が“競演” すでに同社で運行している車両の中で、当時の東海交通事業から購入したキハ11形がある。JR東海が設計した気動車で、JR東海の名松線・参宮線・紀勢本線などで使用されていた車両と、ほぼ同型(JR東海は0番台、100番台、300番台、東海交通事業は200番台)である。 今度譲渡されるキハ100形は、JR東日本で使用されていた気動車だ。元JR東海と元JR東日本の気動車が、ひたちなか海浜鉄道の線路の上を共用し、運行されることは非常に興味深い。
また、装飾やラッピングなど、観光思考を取り入れた車両にも期待したい。年末から来年に向けて、引き続きひたちなか海浜鉄道の動向について注目したい。
渡部 史絵 :鉄道ジャーナリスト