ひたちなか海浜鉄道「延伸計画」はどうなってる? 新型車両の導入についても吉田社長が明かす
今回は現場での延伸計画の確認と、先日報道発表された新たな車両の導入について、同社の吉田千秋社長にインタビューを行った。なお、インタビュー後から、現在までにいくつかの状況の変化があった。インタビュー後に変更された点についても記載しているので、ご確認いただきたい。 ■延伸工事はいつ始まるか ――延伸工事に入るのはいつか。また、工事に伴う列車運行ダイヤの変更はあるのか。 「工事施工認可が下り次第、着工準備に入ります。今年度中でしょうか。また、阿字ヶ浦駅の交換設備新設等の工事の際には、臨時にダイヤを変更する可能性もありますが、現時点では予定はありません」
――施工会社との打ち合わせなど、進捗は。 「実際の施工については、認可後入札等の手順を踏んでからになりますから、現時点では白紙状態です。認可にあたって、設計はしています」 ――延伸に関係して、地元利用者の期待の声は? どんな内容があるのか。 「観光客の大幅増加による地域経済への好影響(おさかな市場や食事施設など)が、期待されています。また、延伸先では企業誘致が進められており、通勤輸送手段としての活用(通勤時の渋滞解消、安定した通勤輸送の確保)にも、期待が持たれています」
――ひたちなか海浜鉄道には2つの支援団体がある。湊線に対して今後どのように関わっていくのか。 「湊線を応援していただける各団体とは、今後も同じように良好な関係を続けたいと思います」 続いて新たな車両の導入である。この件については、延伸計画で列車の運行パターンも変わることから「増車」となる。また、旧型車両(2両)も廃車となる見込みを考慮し、合計3両の気動車が、JR東日本から購入されることが明らかになっている。
――新形式車両について、JR東日本のキハ100形を導入ということだが、塗装はそのままで運行するのか、もしくはオリジナル塗装に変更するのか。 「現在、一ノ関に在籍している車両で、導入車両数は3両発注しています。3両のうち2両は、全面広告となる予定です。観光車両に位置付けられる1両は、数年前に運行していた『ほしいも列車王国』のようなラッピングと、車内に少し装飾をしたものになる予定です。一般の運用に組み込んでの使用になります」