「あそこで送れてたら…」波に乗り切れない阿部巨人 敗戦にちらつく送りバント失敗
◆JERA セ・リーグ 巨人1―2DeNA(5日・東京ドーム) 巨人打線にあと1本が出ず、首位DeNAに悔しい逆転負けを喫した。中でも悔やまれるのは9回裏の攻撃だった。 1ー2で迎えた最終回、先頭の門脇誠内野手が左翼線へのヒットで出塁した。盛り上がる本拠地のスタンド。だが、続く丸佳浩外野手のバントは捕手の目の前に転がり犠打失敗。二塁で門脇がアウトとなり、反撃ムードがしぼんだ。続く岡本和真内野手が粘って四球で一、二塁としたが、最後は坂本勇人内野手の三ゴロ併殺打でゲームセットとなった。 サヨナラ負けを喫した2日の中日戦でも、2度のスリーバント失敗。延長11回の攻撃でも無死一塁から、大城卓三捕手がバントの構えから見逃し、次の球はバスターエンドランでファウル。最後は高めのボール球に手を出し空振り三振に倒れて好機でつなげず、その裏に細川にサヨナラ弾を浴びた。阿部慎之助監督は「野球の神様が怒ったな」とコメントしていた。 記録には残っていないが、今季初の敗戦となった3月31日の阪神戦でも、送ろうとした場面で結果的に送れず試合の流れを手放していた。キャンプから「積極的な走塁」で打てずとも1点をもぎ取る「いやらしい野球」を掲げてきた阿部ジャイアンツ。チーム一丸となって「つなぎの野球」を立て直していく。
報知新聞社