日銀はマイナス金利「3月解除」へ、米利下げは「今年7月・11月」を予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
仮にドットチャートなどがややタカ派でもパウエル発言で調整、日米会合ともに波乱なく終了を予想
最後に、日銀金融政策決定会合とFOMCの結果を受けた市場の反応について考えます。マイナス金利解除後も、緩和的な金融環境を継続する日銀の姿勢が確認されれば、日本の10年国債利回りの上昇やドル安・円高の進行は限定的となり、日経平均株価は下げても一時的にとどまり、現行の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」は波乱なく終了すると予想しています。 FOMCで、声明、SEP、ドットチャートがややタカ派方向に修正された場合、米金融市場は長期金利上昇、ドル高、株安の反応が見込まれますが、パウエル議長が記者会見でバランスの取れた発言をすることが想定され、市場は次第に落ち着きを取り戻すとみています。日銀は利上げを急がず、FRBも利下げを急がずという、日米金融当局の慎重な政策の舵取りは、結果的に市場に安心感を与えることになると思われます。 (2024年3月18日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日銀はマイナス金利「3月解除」へ、米利下げは「今年7月・11月」を予想【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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