紫金山・アトラス彗星輝く 肉眼での確認に期待も、和歌山・紀南
肉眼でも見ることができると期待される「紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星(すいせい)」が、地球に近づいている。各地で観察情報が増えており、2日未明には和歌山県田辺市本宮町内の山中で長い尾を引く姿の撮影に成功した。 【紫金山・アトラス彗星の動画はこちら】 国立天文台によると、紫金山・アトラス彗星は2023年に中国と南アフリカで発見され、見つけた天文台などにちなんで名付けられた。 10月初めは日の出前の東の空に姿を見せており、本紙記者が2日午前4時半ごろから、本宮町にある標高650メートルほどの場所で撮影。肉眼では確認できなかったが、望遠レンズを使って写真に収めることができた。 彗星は13日に地球に最接近。観察できない期間を経て、今月半ばからは日没後の西の空に再び現れ、今月いっぱいは観察できそうだ。最も明るくなると、1・5等級ほどになるとみられている。太陽や地球に近づくのは今回で最後という。 国立天文台は「東の空での観察は極めて地平線に近いために簡単ではないが、西の空に再び現れた際には高度が比較的高いためチャンスが多そう。非常に暗い空では肉眼で見つけることもできるのではないか」と話している。
紀伊民報