旧ソ連製戦車を改良したルーマニア陸軍のＴＲ－８５戦車　ルーマニア国防省

＜３＞米国、ルーマニアに９億２０００万ドル規模の軍事借款提供 ９月２５日（現地時刻）、米国がルーマニアの軍現代化を支援しようと９億２０００万ドル（約１３００億円）規模の軍事借款（ＦＭＦ）を支援する契約を締結した。この契約は、ロシアのウクライナ侵攻による地域不安定に対応し、ルーマニアの国防力量を強化するための努力の一環だ。 今回の契約を通じてルーマニア国防省は７億ドルを利用することができ、火薬から誘導ミサイルにいたるまで武器および弾薬生産を専門にする１５社を監督する国営企業ロマルム（ＲＯＭＡＲＭ）に最大２億２０００万ドルが支援される予定だ。 米国の対外軍事販売（ＦＭＳ）を通じて提供されるこの借款には１２年償還計画が含まれている。今回の資金調達は８月のルーマニア政府の承認に基づくもので、ルーマニアはＦＭＳを通じた直接融資４０億ドルのほか、米国政府の保証で金融市場から最大８０億ドルを調達できることになった。 ルーマニアのチョラク首相は今回の協定について、ルーマニアと米国の戦略的パートナーシップを発展させる重要な瞬間だと説明した。チョラク首相はルーマニアが新しい軍需生産能力を開発し、雇用を創出し、地域の武器製造核心プレーヤーとして再定着するという計画を強調した。 今回契約された借款にはＭ１Ａ２エイブラムス戦車など米国防衛システムの購入と弾薬共同生産が含まれる。資金の一部は大口径弾薬（１２０－１５５ｍｍ）生産のためのセンターを設立するのに使用され、ルーマニアが欧州内の唯一のエイブラムス戦車用弾薬生産国として定着し、欧州大陸とその向こう側に輸出できる潜在力を備えることになるはずだ。 ルーマニアは最近、軍現代化のために旧ソ連製戦車に代わるＭ１Ａ２エイブラムス戦車、Ｆ－１６戦闘機に代わるＦ３５Ａ戦闘機、ＡＡＡ－７上陸装甲車などの複数の米国製装備導入計画を発表した。今回の借款契約は韓国防衛産業のルーマニア市場進出努力に一部影響を及ぼすとみられる。 チェ・ヒョンホ／ミリドム代表／軍事コラムニスト