復興願い…能登の味で挑戦 世界最大級チョコレート品評会で最高評価を獲得
■試行錯誤のチョコレートのできあがりは…
素材を集めてから3週間後、辻口さんはコンテストに出品するチョコレートの最終チェックを行っていた。 辻口シェフ 「能登素材と向き合った時に自分のルーツは改めて能登なんだと、より強く感じることができた」 試行錯誤の末、完成させたのが能登の素材で作った4粒のチョコレート「C.C.C. 能登の大地のめぐみ」。 「No.1 テロワール能登」、ワインには能登のイチジクを合わせ、素材の香りと食感、余韻を楽しむ一粒に。 「No.2 ふきのとう」、醤油は「能登のふきのとう」と合わせることでキャラメルのような味わいと、ほろ苦さを演出した。 「No.3 能登ヒバと酒」、日本酒は能登ヒバの香りを抽出したガナッシュと合わせることで、マスで日本酒を飲むような香りが楽しめる。 さらに、能登柚子とハーブで柑橘系の香りを際立たせたチョコレート「No.4 能登柚子とレモンマリーゴールド」も用意した。 先月30日から始まった「サロン・デュ・ショコラ」。世界各国から集まった腕自慢のショコラティエのなかで、能登復興を祈り、作り上げた辻口さんのチョコレートはどのような評価を得られるのか。
■品評会 能登素材のチョコの評価は
審査の結果、辻口さんのチョコレートは最高評価であるゴールドタブレットを獲得した。 辻口シェフ 「僕自身がパティシエとしてショコラティエとしてできること、それはまさに、こういう場でしっかりと能登を伝えることだと思っている」 パリのショコラ愛好家はこう話す。 試食したフランス人 「素晴らしかった。とても味わいがあって風味が繊細で、被災した人々への思いも感動した」 フランス人からも大絶賛された辻口シェフのチョコレート。辻口さんは復興への思いをこう語る。 辻口シェフ 「能登の復興が全く進んでいない状況を見て憤りを感じる。いろんな生産者たちが悲鳴を上げている。僕は食の観点からじゃないと応援できないので、少しでも生産者たちに寄り添いながら応援できたらいい」 チョコレートは1月中旬から辻口シェフの店やバレンタインの催事などで販売され、売り上げの一部は能登半島地震復興支援の義援金として寄付される予定だ。 (「大下容子ワイド!スクランブル」2024年11月4日放送分より)
テレビ朝日