トルコ中銀、今年末と来年末のインフレ見通し引き上げ
Nevzat Devranoglu Ece Toksabay Tuvan Gumrukcu [アンカラ 8日 ロイター] - トルコ中央銀行は8日公表した四半期インフレ報告書で、今年末と来年末時点のインフレ率の見通しを44%と21%とし、前回の38%と14%からいずれも引き上げた。中銀は1年半前から積極的な利上げを進めているが、インフレの抑制に想定より苦戦している様子が浮き彫りになった。 カラハン総裁は、サービス関連価格は予想よりも減速ペースが鈍いが、変動の大きい項目を除くコアインフレは改善傾向にあると指摘。サービス部門でもインフレは徐々に勢いが減じているとの見方を示した。 その上で「物価の安定が達成されるまで引き締め的な政策姿勢を断固として維持する」と明言。サービス部門のインフレの粘着性が弱まるにつれて、2025年には基調的なインフレがさらに鈍化するとの見通しを示した。 10月消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率は48.58%。中銀の引き締め政策と前年比での「ベース効果」により5月の75%超からは大幅に下振れた。