北陸新幹線の新駅、「京都駅南側東西」を候補から削除へ…工期28年や地下水影響ネック
北陸新幹線の敦賀―新大阪間の延伸を巡り、与党国会議員でつくる整備委員会は、京都市内の新駅の位置について、現在検討されている3案のうちJR京都駅南側の東西方向に設置する案を候補から除外する方針で最終調整に入った。整備委員会の関係者が明らかにした。今後、京都駅南側の南北方向、JR桂川駅付近に設置する2案で検討を進めていく。 敦賀―新大阪間は、政府・与党が2016年に福井県小浜市を経由する「小浜・京都ルート」を決定。整備委は今年8月以降、新駅の位置を巡って、いずれも地下に建設する前提で、3案での検討を続けていた。
京都駅南側の東西方向に新駅を設置する場合、地表からの掘削が必要になり、工期が3案で最長の約28年と長期に及ぶことがネックとなったという。工事に伴い、付近で交通渋滞を引き起こす懸念があるほか、市街地を北から南に流れる地下水に影響が大きいとの懸念が地元から上がっていた。 整備委は、地元の合意を優先するため、年内に予定していた詳細ルートの決定を見送るとみられている。