旧修明高鮫川校に義務教育学校、28年4月新設 福島・鮫川村、複合施設も整備
福島県と県教委、鮫川村は28日、旧修明高鮫川校の敷地の利活用に関する協定を結ぶ。敷地には、鮫川村が計画している小中学校一体の義務教育学校「(仮称)さめがわ学園」を新設し、学校を核とした複合施設も整備する。いずれも2028年4月の開校、施設利用を目指す。 整備面積は、旧修明高鮫川校舎などを解体後の跡地約3万1千平方メートルで、拡張も予定している。複合施設には地域住民が利用できる図書館や公民館、体育館を集約する。村内の少子化や学校施設の老朽化が背景にあり、村は施設を集約することで児童や生徒と地域住民らが交流できる学校づくりに取り組む。本年度に基本設計などを進め、26、27年度に建設工事に入る予定となっている。 義務教育学校の学級数は前期課程8学級、後期課程5学級を想定。小中学校の枠を超えた教職員で構成される教育環境の下で、小学6年生が中学校に進学する際に新しい環境になじめない「中1ギャップ」の解消に努める。また郷土愛を育む「ふるさと科(さめがわ学)」など村独自の教科も設定する。 旧修明高鮫川校は県立高校改革の一環で22年3月31日に閉校した。県は使用されなくなった校舎や土地を有効に活用するため、昨年度に土地と建物の無償譲渡や解体費用の負担などを盛り込んだ特別な支援策パッケージを創設。連携協定に基づき、支援策を活用して旧修明高鮫川校の校舎を解体し、土地を譲渡する。県立高校改革の前期、後期実施計画で使われなくなった県立高校は計16校で、支援策パッケージを創設後に協定締結を結ぶのは初めて。
福島民友新聞