盤石な航空石川、善戦した小松工 準決勝の県勢2校明暗 北信越高校野球
第151回北信越高校野球大会第3日(20日・県立野球場=北國新聞社後援)勝てば来春の甲子園が「当確」となる準決勝で、県勢2校の明暗が分かれた。航空石川は高岡一を盤石の試合運びで制した一方、小松工は強豪・敦賀気比を相手に善戦したものの相手の猛打を抑えきれなかった。 【写真】小松工の3番東がソロ本塁打を放ち、笑顔でベンチに迎え入れるナイン ●21日に決勝 来年3月の第97回選抜高校野球大会には32校が出場し、1月の選考委員会で正式決定される。 航空石川と敦賀気比の決勝は21日午前10時から県立野球場で行われる。 ●強気の蜂谷10K完封満塁で2者連続三振 強気の投球で高岡一打線をねじ伏せた。航空石川の蜂谷逞生は直球を軸に129球を投げ、8回を被安打4、10奪三振で完封し、来春の甲子園を大きく引き寄せた。「プレッシャーも打たれる不安もなかった。自分が抑えれば勝てると思って投げた」と自信に満ちた表情で振り返った。 ピンチの場面ではギアを上げた。六回、安打と四球で1死満塁となったが、相手の4、5番打者を連続三振に切って取った。「真っすぐの調子がすごく良かった。1点も取らせないと思って三振を狙った」と負けん気を見せた。中村隆監督は「きょうは制球が良く、安心して見ていられた」と信頼を寄せた。 この日は6番髙橋亘史が3安打を放つなど計10安打を浴びせた。7番永井秀太が犠打4本を記録し、スクイズを2度決めるなど堅実な攻めが光った。「試合を重ねるごとに成長し、チームとして完成度が上がってきた」と中村監督が評するナインは、北信越王者へ闘志をみなぎらせている。 ●力負けも快進撃「自信になった」 小松工 先発した小松工のエース宮西陽汰は変化球が高めに浮いたところを敦賀気比打線に狙われ、エラーも重なって五回までに8点を献上。打線は3番東大輝のソロ本塁打や6番谷口生樹の2点適時打などで4点を取るも及ばなかった。 ここまで2試合で6安打9打点とチームの快進撃を引っ張った主将の東は、この日も3安打1打点と気を吐いたが、先頭打者で迎えた八回の最終打席で内野フライに倒れ「大事な場面で打てず悔しい。事前に対策を練ったけど相手の方が上だった」と唇をかんだ。 「見せようぜ、公立魂」を合言葉に、県大会、北信越大会とも私立強豪校を次々と撃破。最後は甲子園で優勝経験があるチームに力負けも「自信になった。選手層の厚さではかなわないので、春までにもっと体を大きくし、一人一人の役割分担を徹底して、もう一度挑戦する」と前を向いた。 ▽準決勝 高岡一 00000000―0 航空石川02101111x―7 (八回コールド) (高)髙原、前田―亀嶋(航)蜂谷―藤本▽三塁打 菅野(航)▽二塁打 木下、藤本、北川(航) 敦賀気比211040100―9 小松工 100102000―4 (敦)管田、五十子―小林(小)宮西―北本▽本塁打 東大(小)▽三塁打 大谷(敦)▽二塁打 河村、小林(敦)谷口(小)