児童ら〝真剣〟練習開始 来月、松ケ崎かんこ踊り 初盆の先祖供養 三重・松阪
三重県無形民俗文化財に指定されている「松ケ崎かんこ踊り」(同踊り保存会主催)が今年も8月14~16日に開催されるのに向けて1日午後7時から、松阪市松崎浦町の松ケ崎地区市民センター前で、子供たちによる踊りの練習が始まった。地元の市立松ケ崎小学校の児童たちが本番で披露する振りを確認した。練習は8月上旬まで行われる。 起源は、元蛭子(もとひるこ)神社を信仰する漁師や漁業関係者たちの祭り。安穏と豊年豊漁を祈るものだったが、いつしか初盆の先祖供養になった。踊り手は花がさをかぶり、紺色の染め抜き法被、白色の木綿の手甲と脚半、たすきを身にけ、体の前にぶら下げた太鼓「羯鼓(かっこ)」を打ち鳴らして踊る。 本番はお盆の14日に、松ケ崎神社から始まり、初盆の家を3日に分けて回り、最終日に海禅寺で全ての霊に別れを告げ、同神社で幕を閉じる。 この日は午後7時から、同踊り保存会(刀根直紀会長、約50人)の指導を受け、小学1~6年の児童たち11人が歌に合わせて練習。児童たちは汗を流しながら真剣な表情で羯鼓をたたき、体を回転させるなど、踊りを体に覚えさせていた。 出口蒼翔君(6年)は「もっときれいに踊りたいです」、齋藤奏志郎君(同)は「本番のために本気でやって、盛り上げていきたい」とそれぞれ意気込んだ。