マルコ博士、若いベアマンを高評価「私がフェラーリF1代表なら“すぐに”シートを探す」ハースのシート争いに注目集まる
ヘルムート・マルコ博士はフェラーリに対し、印象的な活躍を見せたルーキーのオリバー・ベアマンを2025年のハースのドライバーとして所属させるよう促した。 フェラーリF1のフレデリック・バスール代表は、サウジアラビアGPで盲腸の手術をしたカルロス・サインツの代わりとしてF1にデビューした18歳のベアマンが7位入賞を果たし、来年ハースでフルタイムデビューすることは「可能」だと認めた。 ■マルコ博士、ハミルトンよりベアマン推し マルコは、ベアマンのパフォーマンスを「センセーショナル」と評した。 「ジェッダのようなトラックで、あまり練習もせずにあのような走りをするのは本当にパワフルだった」と80歳の彼は『Speed Week(スピード・ウィーク)』に語った。 「タイムではシャルル・ルクレールとほぼ同じレベルだった。しかし、フェラーリは何をしているんだ?彼らは高価な(ルイス・)ハミルトンを買い、ルクレールは長期契約を結んでいる、そして今、ベアマンはスーパータレントを披露している」 「もし私が“フレッド”・バスールなら、ベアマンのコックピットを他のチームですぐに見つけるだろうね、わからないけど例えばハースとかね」とマルコは語った。 ハースはフェラーリのエンジンを搭載しているだけでなく、複数の部品を購入し、マラネロの敷地内にテクニカル・ベースまで持っている。 マルコは、フェラーリがベアマンのシート確保のためにハースに報酬を支払う必要があるかもしれないと認めた。 「どのチームも現在、比較的財政的に飽和状態にあるため、彼ら(ハース)は彼ら(フェラーリ)に大金を払わせるだろう」。 ■小松代表はマグヌッセンとヒュルケンベルグを高評価 実際、ハースF1の小松礼雄チーム代表はベアマンのレースが印象的だったことを認めつつも、コックピットを開放することを確約する準備はまだできていないという。 「彼は来年チャンスを得るに値します。しかし、(サウジアラビアGPでは)ペナルティを除けば、ケビン(マグヌッセン)は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。ニコ(ヒュルケンベルグ)も結果を残しました」 「だから、私がここに座って、彼(ベアルマン)が来年のドライバーだとどうしたら言えますか?(土曜日の)パフォーマンスに基づいて言えば、ニコとケビンです」。 しかし、ハースは2024年のフリー走行1回目でベアマンを少なくとも6回走らせる予定で、小松代表は昨年メキシコとアブダビで出場させたベアマンが「特別な存在」であることを示していたと語った。 そのため、ベアマンが2025年にフルタイムデビューする候補であることを認めている。 「その通りです。彼がトータルパッケージを持っていることは昨年すでに明らかでした」 「我々は間違いなく彼に注目していますし、彼にとても満足しています」。 ■若手にチャンスを与えないと、と危機感を抱くラルフ・シューマッハ 元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、今年史上初めてフルタイムのルーキーが1人もグリッドに立っていないことを考えると、ベアマンのような新しい若手ドライバーにもう一度チャンスを与えることが重要だと考えている。 「スポンサーも、投資家も、父親たちも、たとえ彼らをサポートしたとしても、若いドライバーがどこかに行けるとはもはや思っていないだろう。大金をどうにかして彼らに還元しなければならない。ある時点で、誰も興味を示さなくなるはずだ。そしてそれは危険なことだと思うよ」と彼は『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に語った。