最終節はU-17新潟選抜と壮絶3-3ドロー。2勝1分のU-17日本代表が国際ユースサッカーin新潟制覇!
[9.16 国際ユースサッカーin新潟第3節 U-17日本代表 3-3 U-17新潟選抜 デンカビッグスワンスタジアム] 【写真】森保監督、スプリンクラーから子どもを助けて猛ダッシュ 日本勢2チームによる事実上の優勝決定戦は、取って取られての展開の末、痛み分けに終わった。 U-17日本代表、U-17ペルー代表、U-17アメリカ代表、そして地元のU-17新潟選抜の4チームが1回戦総当たりのリーグ戦で優勝を争う「第26回国際ユースサッカーin新潟」。日本は2連勝、新潟は1勝1分で最終戦を迎えており、どちらも自力優勝の可能性を持って臨む試合となった。 日本の先発はGKに佐々木智太郎(昌平高)、ディフェンスは右から千田遼(岡山U-18)、村上慶(大津高)、ゲーム主将の佐々木将英(FC東京U-18)、渡邉大貴(東京Vユース)。中盤は中央に田中希和(FC東京U-18)、川崎幹太(札幌U-18)、右に澤井烈士(柏U-18)、左に島佑成(愛媛U-18)、そして前線では大西利都(名古屋U-18)と前田勘太朗(横浜FCユース)がコンビを組んだ。 対する新潟はGKに松浦大翔(新潟U-18)、DFに山口弘葵(帝京長岡高)、桑原脩斗(帝京長岡高)、サグダトブイリヤ(新潟U-18)、芹澤飛勇(新潟U-18)、MFに高村大翔(新潟U-18)、ゲーム主将の木間司(新潟明訓高)、倉茂竜馬(新潟U-18)、井本修都(新潟U-18)、FWに斎藤瑛太(新潟明訓高)、渡邉颯(帝京長岡高)が入った。 立ち上がり、「ちょっと緊張していた」(古寺広幸監督)という新潟に対して、先手を取ったのは日本だった。 前半7分、こぼれ球からの混戦をFWの大西が押し込み、日本が幸先良く先制点を奪い取った。ただ、このゴールで心理的に「受けに回ってしまった面がある」と城和憲監督が振り返ったように、試合のペースは徐々に新潟へと傾いていく。 29分には左サイドから新潟MF井本が単独ドリブル突破からのシュートを鮮やかに突き刺し、早くも同点に追い付く。試合後、城監督は「新潟の選手は素晴らしいメンタリティで向かって来た」と舌を巻くことになるのだが、それを象徴するようなゴールだった。 その後も35分、37分と新潟に決定機が生まれるが、これを逃すと44分に日本がチャンスを決め切る。この日はボランチで先発した田中が3試合連続となるゴールを鋭く左足で突き刺し、勝ち越しゴールを奪ってハーフタイムを迎えることとなった。 そして勝負のポイントとなったのは後半の立ち上がり。日本は千田、前田が相次いで決定機を迎えるが、新潟GK松浦が見事なセーブ。「あれが大きかった」と古田監督も振り返るビッグプレー2発で、試合の流れは再び新潟へ。 後半9分、ゴール前から井本の狙ったFKはポストに当たって跳ね返り、これに抜け目なく詰めた渡邉が押し込み、試合はまたも振り出しに戻ることとなった。 このままでは終われない日本は後半17分、交代出場のMF松本果成(流通経済大柏高)の右サイドからのクロスを受けた島が「絶対に点を取りたかった」という言葉どおりに体を張りながらの意地のゴールを決め、3-2と勝ち越しに成功する。 ただ、古寺監督が「良いパーソナリティを持った選手が多い」と評する新潟選抜は、ここから一丸になっての反撃を開始。またしても心理面で受けに回ってしまっていた日本に対して攻勢を掛けると、後半42分だった。 交代出場のMF稲場健人(新潟U-18)が「得意な位置」であるゴール左寄りの位置でボールを受けると、冷静に対面のDFをドリブルではがして、右足を一振。「結果を出したい」という思いを乗せたシュートは鋭い弾道でゴールネットを揺らし、同点ゴールとなった。 結局、試合はこのまま終了。2勝1分で首位となった日本が大会の優勝を決めた。 城監督は「優勝したことは素晴らしい」と選手を称えつつも、チームの戦いとしても、個人のプレーでも課題が多く出た大会だったことを選手たちにフィードバック。3年後のU-20W杯、4年後のロス五輪を目指す選手たちにあらためて代表選手としての自覚を持って練習に励み、さらなるレベルアップを図るように促し、チーム解散となった。 (取材・文 川端暁彦)
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