なぜ総合商社がコスメ事業に参入するのか。丸紅、群馬発ブランドに投資「次世代事業に」
丸紅が見たオサジの魅力
確かにオサジは、コスメアワードなどの受賞歴も多く人気ブランドの一つではある。ただ、日本発のコスメブランドであれば、売上高や認知度が高いブランドは他にもある。なぜオサジに注目したのか。 市村部長代理は 「業界のエキスパートら複数からオサジの名前が挙がりました。調べていくと、広告のみに頼ったブランドも多い中、皮膚科学に依拠した本質的な商品づくりをしていることや、しっかりと経営的観点を持たれている点にひかれました。次世代の消費者は感性的な価値よりも、科学背景やその対価の妥当性が伴うオーセンティックなものを評価する傾向にあります。オサジはまさに未来の世代が評価するブランドだと思った」 と話す。 一般的に化粧品は原価率が低く、売り上げはマーケティングに左右されやすいと言われる。そうしたこともあって、中小ブランドの場合は自社で製造せずOEMの形を取り、企画と販売に特化しているケースも多い。 こうした中、先述したブランドの成り立ちや、中堅メーカーでありながら製造から販売まで手掛ける点を評価した形だ。
土屋咲花