The European Central Bank headquarters in Frankfurt. Photographer: Alex Kraus/Bloomberg

（ブルームバーグ）： 欧州中央銀行（ＥＣＢ）政策委員会のメンバー５人が23日、利下げ見通しについて米ＣＮＢＣに語った。

ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、現在の経済環境は12月会合での0.5ポイント利下げを正当化していないとの見方を示し、それでも一部の委員は大幅利下げを恐らく議題にするだろうと述べた。

ホルツマン氏は「私は最近行った利下げを予防的措置とみていた」と語り、12月の選択肢は0.25ポイントの追加利下げ、もしくは据え置きのいずれかであるべきだと主張。

「一部で主張されているように状況が極めて悪化する場合は、0.25ポイントの追加利下げが可能だ。現時点でのデータなら、0.5ポイント利下げに自分は反対する」と明言した。

クノット・オランダ中銀総裁も、景気見通しが著しく悪化しない限り、標準的な0.25ポイントを上回る規模の利下げは検討しないだろうと述べた。

クノット氏は0.5ポイント利下げを支持する状況について問われ、インフレ率が目標の２％を「構造的に」下回るような展開だとした上で、現時点でこうしたリスクは見受けられないと語った。

一方、ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は金利を巡る次の動きについて、あらゆる選択肢をオープンにしていると発言。将来的に大幅利下げが必要になり得るか臆測することは控えた。

「0.25ポイントか恐らく何か異なるものかという議論は、結局助けにならないと思う。現在は極めて不透明性の強い環境であるため、新たなデータを待ってから決断する必要がある」と語った。

ビルロワドガロー・フランス中銀総裁も12月の次回政策判断での選択肢はオープンだとし、「われわれは欧州のデータによって動く。それにきょうはまだ10月23日だ」と指摘。「12月の判断は完全に開かれており、全ての選択肢が維持されている」と続けた。

センテノ・ポルトガル中銀総裁は、次回会合で大幅利下げは可能性としてあり得るとの見方を示したが、あくまでもデータに基づき決断するとくぎを刺した。