スメハラ…? 気になる他人のにおい、どうやって伝える? 社内、学校、家庭でも伝えることは困難「共感を得られる伝え方が大事」
昨今スメハラという言葉を聞くようになった。マスクの無い生活に再び慣れたこと、酷暑の影響で他人のにおいに対して敏感になったというデータもある。パートナーや友人、職場で一緒に働く人のにおいが気になるとき、どうやって伝えるべきか。企業や学校向けににおいに関するセミナーを開催する株式会社マンダムに話を聞いた。 マンダム広報部の石川さん
企業や学校でセミナーを開催
ーー「スメルハラスメント」という言葉もありますが、他人のにおいに関しては、指摘しにくい部分ですよね。 まず前提として、直接他人に「においが気になる」という指摘をすることは難しいと思います。企業から我々のもとに寄せられる声としては、「社内で喚起をしても響かない」「傷つけずに伝える方法が分からない」「正しいにおいケア方法が知りたい」というお悩みが多く見られます。 現代は香水や柔軟剤など、体臭以外にもにおいに関するトピックが多様化してきているので、悩みも一括りにはできません。 対応できずにいる中で、お客様やクライアントからのご指摘に繋がってしまうケースもあるようです。 弊社がセミナーを行なっている企業からは「第三者の立場から、においへの気づきや、ケアのきっかけ作りをしてもらえないか」という形で相談いただくことが多いですね。 ーーにおいや体臭にまつわるセミナーでは具体的にどのようなことをしているのでしょうか? ベースとしては、昨今のにおい意識や、発生のメカニズム・年代やお悩みに応じたケアの方法をお伝えします。また、実際ににおいのサンプルを嗅いでいただき、種類や快・不快を実感いただきます。周囲のリアクションがきっかけになって、ケア意識を持っていただけることも多いです。 我々としては「体臭=悪」や、「ケアできていない人=マナーがない」とは全く考えていません。 それよりも、ご自身も周りの方も心地よく過ごすために、日頃から実践できる具体的な対策などをお話しさせていただいております。 ーーセミナーを実施することでどのような反応がありますか? 実際にセミナーを受けていただいた企業では、「気づきを得て、ケアを始めてみようと思った」「社内でにおいに関する話ができるようになった」と言った意見を頂戴することもありますね。 ーー企業だけではなく学校でもセミナーを開催していると聞きました。 コロナ禍が明けてからにおいが気になる人が増えたということもありますし、一例ですが「体育の授業後の教室のにおいが気になる」というお声も伺います。 コロナ前から身だしなみに関するセミナーを定期的に行なっている学校などでも、今年から「においケアの時間を増やしてほしい」と言われました。 内容としては、やはり10~20代に気になる汗臭をメインに取り上げることが多いですね。 学校でも同じく「体臭=悪」という伝え方ではなく、みんなが心地よく過ごすためにできる対策を伝えています。 ちなみに部活単位で依頼が来ることもありますよ。たとえば柔道部や剣道部からご相談があった場合は、自分の身体のケアだけでなく、道着や籠手のお手入れ方法なども聞かれることが多いです。