投資初心者が選びがちの全世界株式型投資信託。必ずしも分散投資であるとはいえない?
なぜ全世界株式型投資信託が分散投資とはいいにくいのか
分散投資は、リスク(不確実性)を散らせて投資を行うことです。 資産配分(アセットアロケーション)を考える際、例えば株式や債券、不動産、コモディティー(貴金属や穀物、エネルギーなど)など、さまざまな金融商品に投資資金を分けることでリスクを分散します。また、異なる国・地域の株式や債券などに資金を振り分けることで、リスクを分散する方法もあります。 前述のVTの場合、投資している金融商品は主に株式で、他の金融商品に資金が振り分けられているわけではありません。確かに全世界の株式に投資しているという意味では分散が図られているといえますが、ほとんどが時価総額の高い米国企業の株式に資金が投じられているため、実体としては必ずしも分散投資になっていないと考える必要があります。
まとめ
投資初心者は何に投資したらいいか分からないという理由で、おそらく米国や全世界の株式型投資信託を選ぶ傾向があるように思います。しかし、今回確認してきたように、チャートを見れば必ずしも分散投資が図られているわけではないことは一目瞭然といえます。 分散投資の意味を正しく理解し、それに適した方法で投資を行っていくようにしましょう。 出典 TradingView Inc. TradingView 執筆者:重定賢治 ファイナンシャル・プランナー(CFP)
ファイナンシャルフィールド編集部