中国が有人宇宙船を打ち上げ 地球外生命体の探索を目標に開発を加速
中国の有人宇宙船「神舟19号」が30日午前4時27分(日本時間同5時27分)、中国北西部の酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。中国は今月、「地球外生命体の探索」などを盛り込んだ2050年までの宇宙計画を発表。今回搭乗する3人はこの計画につながる科学実験を手がけるといい、意欲的な宇宙開発を続けている。 【画像】中国が月の裏側で掲げた国旗 中国有人宇宙プロジェクト弁公室によると、神舟19号は日本時間正午ごろ、宇宙ステーション「天宮」にドッキングする見通し。 中国は2年前に天宮を完成させて以降、約半年おきに交代要員を送ってきた。今回は人民解放軍出身の男性飛行士2人に加えて、システム運用を担うフライトエンジニアとしては中国で初となる女性の飛行士が搭乗している。 3人は天宮に滞在中、微小重力のもとでの物質の変化についてなど86件の科学実験を行う。中国科学院の張偉研究員は朝日新聞などの取材に「無機物がどのように有機物に変化するのかなど、生命の起源に迫る研究を始めており、予備的な進展もある」と話す。こうした実験を積み重ね、将来的な地球外生命体の探索につなげたい考えだ。
朝日新聞社