ロバート馬場が「宮古島に飲食店を開いた」意外な理由。設備投資は「1800万円以上」
メニューにこだわるも、観光客が食べたいのは…
――いわゆる一般的な冷麺とは違ったビジュアルですね。どの部分にこだわったんですか? 馬場:まず、麺は小麦粉やそば粉などを使わず、米粉麺にしています。「旅行で離島に行った人がアレルギーで美味しいものが食べられなかった」となると嫌じゃないですか。そういう心配をしなくていいものを出したかったんです。製麺機も以前から目をつけていたものを購入して作っています。 ――アレルギーのある人も含め、誰でも食べられるようにグルテンフリーに。 馬場:でも、若い人はその辺を気にしない人も多いみたいで、ガッツリ系のお店に行っちゃうんですよね。やっぱ、飲食は安易にやってはダメなんだなと痛感しました(笑)。 ――ターゲットの選定は難しいところがありますね。 馬場:宮古島に観光で行く人は、地元の料理が食べたいですよね。麺類だとしても沖縄そばや宮古そば。そこに、オリジナルの冷麺を出してもなかなか来てもらえなかったんですよ。初年度は苦戦しましたね。でも、翌年の夏には徐々に売り上げも伸びてきました。
「夏の宮古島」しか知らなかった
――「夏は徐々に」とのことですが、他の時期はどうですか? 馬場:メニューは通年で冷麺でいいと思っていたんですが、宮古島でも冬はちゃんと寒いんですね。夏にしか遊びに来たことがなかったので、宮古島に冬があると思っていなかったんですよ(笑)。そうなると、冷麺はやっぱり売れないので、温かいメニューも新しく考えて出すようにしました。でも、思い描いてたとおりの売り上げにはならず……これは誤算でしたね。 ――他にも、オープンして初めてわかったことも多いのではないですか? 馬場:離島ということもあって、発注してから物が届くのに時間がかかります。都内のお店なら必要なものが注文してすぐに届きますし、買いに行ける店もあるんですが、もちろんできないですね。例えば、ある容器が必要になった時、普通の発注では間に合わない事がわかって、僕が東京で買ってスーツケースにパンパンにその容器を詰めて持っていったこともあります。台風など海が荒れると、遅れるどころか全く届かなくなりますし、何かと大変です。