パラオの観光にかかる税金についての話
州税 観光する際には州ごとに税金を払う仕組みになっています。観光の場合、ツアー会社が事前に手続きをしています。もっとも値段が高いのがコロール州のロックアイランドパーミット。ツアーだけで50ドル、かの有名なジェリーフィッシュレイクにも入れるパーミットは100ドルとなっています。コロール州については外国人でも居住者であればパーミットの提示で無料になります。 ガラスマオの滝はガラスマオ州に10ドル、居住者はパーミット提示で5ドルになります。日本人がよく行くペリリューも別の州なのでここでも戦跡ツアーに参加した場合は25ドルを州に払う形になります。州ごとに制度が違い、ペリリューの場合はダイビングは別で税金が発生します。他にもフィッシングをしたい人は別で各州でパーミットが必要になります。 入国で100ドル、ロックアイランドツアーで100ドル、ペリリューで25ドル、ガラスマオで10ドル・・・定番で行く場所がこの3つですが、税金だけで235ドル徴収される仕組みになっています。ガイドやボート費用は別です。最近はハワイ同様のホテル税なるものも加わりますます高額な旅費となってきています。 富士山の入山料など安いものです。 ただ、パラオの場合、パラオ国民へ観光関連の課税はしていません。世界遺産ロックアイランドは漁場となっており、日常的に利用している場所だからです。フィッシングパーミットが各州で別にあるのもこのためです。またフィッシングについてはどの州もパラオ国籍以外は居住者であっても有料となります。パラオ人以外のフィッシングに規制をかけることで、乱獲を防いでいます。 観光業が与える環境負荷がパラオ人の生活を脅かさないようにしています。 20年以上前にすでにパラオは観光客の増加で環境が明らかに変わってしまったことが記事などで書かれていました。オーバーツーリズムは世界中で問題になっているとは思いますが、こうした観光税を高くすることで人数を抑えることはできているように思います。また、生活圏と観光地なるべく場所を分けて観光客と住民双方にストレスがかからないようになっています。
伊藤洋美