親分肌・和田アキ子は今や「ノンデリカシー」 山本圭壱の第1子の名前を漏らしてしまった理由とは
「こうあるべき」を人にも自分にも求めるのが強い人の窮屈さ こじるりの交際事件から見えていた失速の兆し
「自他境界があいまいな人」の特徴の一つとして、NOを言わせない態度というのがあるそうだ。自分が良かれと思ってやっていたのに反応が薄いと、「こんなにやってあげたのに」とか「恩知らず」と、恩着せがましく迫るという。 アッコさんにもその傾向はあった。思い出すのはこじるりこと小島瑠璃子さんが有名漫画家と交際していた時、事務所の大先輩たる自分に「報告がなかった」と不満をあらわにしていたものだ。それはアッコさんの考え方からすると、「かわいがってもらった先輩に対して礼儀を欠いた後輩」という印象になるのだろう。 しかし、実はこれまでも、言いたくはなかったけれど大御所の機嫌を損ねたくないがために報告せざるを得なかっただけ、というタレントたちが少なからずいたのではないか。そしてあの損得勘定の上手なこじるりが、報告せずともよいと判断したということは、すでにあの頃からアッコさんの権威は失墜し始めていたということだ。ちなみにこじるりが報告の場に選んだのは、アッコさんではなく、「ゆるい」人間味が人気のさまぁ~ずのラジオだった。 人にも自分にも、「こうあるべき」を強く求める人。アッコさんはそのストイックさとこだわりにより、歌手としても芸能人としても大成功を収めた。けれども「こうあるべき」にとらわれ続けたことで、若い世代たちには窮屈な存在となり、ご意見番としての行き詰まりを迎えているのが現状なのではないだろうか。「叱って、怖がられて、煙たがられて……イヤなババァでいいんです」と著書ではたんかを切っていたアッコさんだが、本来は自他ともに認める小心者。もうそろそろ、女王キャラとしてあるべき姿から、降りてもいいのではないだろうか。思ったよりも多くの人が、「笑って許して」くれるに違いないと思うのだが。 冨士海ネコ(ライター) デイリー新潮編集部
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